豪州中銀四半期金融政策報告(2019年5月10日10時半公表分)

本日、豪州中銀から四半期の金融政策報告が発表されました。

豪州中銀四半期金融政策報告(2019年5月10日10時半公表分)

豪州中銀四半期金融政策報告

本日、豪州中銀から四半期の金融政策報告が発表されました。この中で2020年上半期までのGDP見通しを大幅に下方修正しました(下表赤い枠)。2020年全体とそれ以降のGDPは前回と変更なく同じ予想値となっています。

前回2月上旬に公表された報告書でも、各年のGDP見通しを0.25%〜0.5%程度下方修正をしましたが、今回は特に2019年の見通しを一段と下げています。11月時点の2019年GDPは3.25%⇒2月時点で2.75%⇒今回2.0%になり、僅か半年で1.25%の下方修正になっています。

豪州中銀四半期金融政策報告

(出所:豪州中銀HP

今回の下方修正要因としては、国内の鉱山関連部門の落ち込みや、家計消費と住宅が弱いままで推移していること。但し、2019年の年間では2%になっているものの、今年6月時点が1.75%で、12月時点では2.75%予想になっており、下半期の回復を想定しています。これは緩和基調の金融政策、強い雇用により可処分所得が伸び消費が増えるとしていますが、この見通しは不確実性が多く、実際に各家計が消費行動起こす時にどれだけ使うかは全く不透明と釘をさしています。また堅調な貿易収支が成長の下支えになっているとも指摘しています。

インフレ見通しも下方修正しており、2019年12月末は前回2%⇒1.75%、2020年12月末は2.25%⇒2.0%とそれぞれ下げています。内容的には将来の利下げを検討する時期ありと伺わせるものになっています。

この材料で豪ドル米ドル相場はあまり動いていません。依然として豪ドル安トレンドライン0.6920〜0.7170米ドル(週初は0.6935〜0.7185米ドル)内で推移しています。
上値は0.7050〜60、0.7110米ドルに抵抗線があり、下値のサポートは0.6960、0.6920米ドルにあります。
(2019年5月10日14時00分、1豪ドル=0.6988米ドル)

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