ランド円レポート月曜版
今週はランド円となります。
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.05レベルをサポートに、7.45レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が7.18レベル、高値が7.56レベルと10銭ほどランド高方向での推移となりましたが、良しというところでしょうか。
さて、今週はギャップダウン(下に窓空け)して始まったため、毎朝更新しているランド円の到達確率チャートには確率表が掲載されていなかったことにお気づきの方もいるかと思います。
通常、FXは24時間取引で前日NY終値と翌日始値(現在は夏時間のため午前6時)は連続して取引されているため、よほどのことが無い限りギャップは週末にのみしか発生しません。つまり、通常は月曜も含めて始値のゾーンは、到達確率チャートにおけるゾーン3かゾーン4となり、今朝のようにゾーン2での始値は過去10年間における母数が少なく、到達確率の対象としていないためです。
前置きが長くなりましたが、先週金曜のNY終値が7.45、今朝月曜の始値は7.37とギャップダウンしてのスタートですが、理由としては2点あります。週報にも書きましたので、そちらも併せて見ていただければと思いますが、ひとつめは米国財務長官が「円高は進んでいるが市場の動きは秩序的」と日本の介入を牽制していると取れる発言を行ったことです。
ふたつめは、同じく週末に開催されていたOPEC、非OPECを含めた産油国会議において、イランが経済制裁前の生産量に回復するまでは凍結に加わらないと欠席したことから、増産凍結再び遠のいたことによるものです。
こらら2つの材料はどちらもランド円にとって良い材料ではありません。ドル円における円高は黒田バズーカ2の前の安値となっていた105円台をターゲットとしやすい展開が続いていて、これはクロス円全般に影響を及ぼす円高材料です。また、原油安の動きは、カナダドルを中心として資源国通貨安につながります。以前、ランド円とカナダドル円の相関が高いことを示しましたが、週初からの原油大幅安はランドにとって間接的に悪材料となってくると言えます。
今週の南アフリカにおける経済指標発表は20日水曜のCPI程度ですが、現状の環境を考えるとドル円における円高懸念と、原油安から波及するランド安懸念の方がより大きな材料となってくると言えるでしょう。
それでは、今週は1時間足チャート(到達確率チャートと同じチャート)を直近2週間で見てみましょう。
ZARJPY一時間足
多少の誤差はあるものの先週の高値は、3月31日高値7.68と4月7日安値7.05から計算される61.8%戻し7.44を達成してからの下げる動きとなっています。上記に示した通り、現在のランド円の材料は上げる材料が無く、先週高値7.56目先の高値を付けたと考えることができます。すると、今度は4月7日安値7.05を起点に、4月14日高値7.56を終点としたフィボナッチ戻しを計算することとなり、61.8%押し7.25、78.6%(61.8%の平方根)押し7.16を下値のターゲットにしている展開となります。
今週は、上記ターゲットの内後者に近い7.15レベルをサポートに、金曜終値に近い7.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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