ユーロ底堅く推移、再び21日線に接近
週末の東京市場でユーロドルは1.13台前半で底堅く推移。
昨晩、欧州時間には英国のEU離脱協定案に反対したラーブ離脱担当相が辞任。加えて与党内から協提案は国益に反するとしてメイ首相の不信任投票を求める動きが具体化したことでポンドをはじめとする欧州通貨が急落、ユーロドルは一時1.1271の安値をつけました。
しかしその後メイ首相が、相次ぐ批判や閣僚の離脱にもかかわらず、「これが英国にとって最良の取引と信じている」と述べ、辞意を否定。不退転の決意で協定を実行に移す姿勢を示したことでポンドは下げ止まり、ユーロは上昇に転じました。その後ユーロドルは米長期金利の低下もあって未明に1.1362の高値をつけた後1.1320台に反落してアジア時間を迎えました。
本日日中のユーロドルはじり高推移。再度1.13台半ばに達し、欧州勢参入後に一時1.1368まで上値を伸ばしています。
夕刻ECBのドラギ総裁はフランクフルトで講演し、「ユーロ圏の景気拡大が突然終わる理由は全くない」と発言、貿易リスクに警戒しながらも成長見通しに対するリスクは概ね均衡しているとの従来の主張を繰り返しました。
ユーロドルは連日、売りが強まると上げ戻され得て売り方が損切りを迫られるパターンが続いています。そのため月曜に1.1216の安値をつけた後はこの「踏み上げ」が続いた結果火曜以降連日高値を切り上げるやや違和感のある展開となっています。
引き続き中期のユーロ下落レンジの中での動きであり、英国のハードブレグジット懸念以外にイタリアの財政問題の決着もついておらず以前リスクは下方向ですが、反発が比較的急なこともあり、本日チャート上は下降中の21日移動平均(1.1376)との終値ベースでの位置関係に注意です。
序盤の欧州株価指数先物は昨日の米株反発の流れを受けてほぼ全面高、23:15 に米 10月 の鉱工業生産、設備稼働率の発表があります。
ユーロドル日足
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