ニュージーランド中銀の金融政策結果(18/9/27)

オフィシャルキャッシュレート 1.75％

本日(27日)NZ中銀はオフィシャルキャッシュレート（中銀政策金利）を現行の1.75％に据え置きを決定しました。
引き続きエコノミスト予想通りの結果となりました。

要旨内容は、前回8月時点と全く変わっていません。僅かにインフレ上昇の初期の兆候があると言及しています。この意味では前回から利下げもあり得るとした選択肢が薄れていると思われます。
現行のNZドル安も貿易面で輸出を支えていると述べていることから、現在のNZドル水準を容認しています。

さて、昨日のNZドル/米ドルの相場はFOMC前に0.6655〜60米ドルで推移していましたが、FOMC後に瞬間0.6695米ドル付近まで上がり、直ぐに0.6650〜55米ドルまで反落しました。NZ中銀金融政策後に再度0.6680〜85米ドルまで上昇し、現在は0.6650米絡みまで反落しています。上値抵抗線としては0.6710、0.6750米ドルにありましたが、FOMCとNZ中銀金融政策で最初の抵抗線で止められた形になっています。
相場は短期的なNZドル安トレンドラインを上抜けてからトライしましたが、一度上値に当たったようです。トレンドラインのサポート（＝従来の抵抗線）が現在0.6600米ドルにあるので、ここを維持している限りNZドル安からの調整時間帯にいます。
（9月27日10：45、1NZドル＝0.6651米ドル）

尚、中銀の金融政策要旨は以下となっています。

（中銀声明要旨）
オフィシャルキャッシュレート（OCR）は1.75％のままである。
我々はOCRを2019年・2020年通して維持すると予想している。次のOCRの動きは上げも下げもある。

雇用は経済を維持できる水準にあり、消費者物価インフレは（中銀）目標値の中間2％以下に留まっており、継続的な緩和を余儀なくされている。OCRに関する我々の見通しは、今後の成長ペースが上がり、インフレが中銀目標値の中間になると想定している。

NZ経済の見通しは、8月の金融政策要旨で詳しく述べたが、ほとんど変わっていない。6月末期のGDPは予想より拡大した一方で、成長に対する下方リスクが残っている。

世界経済の伸びとNZドル安が我々の輸出に対する需要を支えてくれている。世界的なインフレ圧力は上がっているが、まだ緩やかである。貿易の緊張が幾つかの先進国にあり、貿易障壁のリスクが上昇し、それが世界成長を害すると思われる。国内的には、家計や政府双方による継続的な支出や投資が成長を支えると予想されている。

コアインフレが中銀目標の中間値に向けて上がっている初期の兆候は歓迎すべきことである。より高い原油価格が直近のインフレを押し上げそうだ。しかし、そのボラティリティはまだ適切な水準にあるようだ。消費者物価インフレは我々の年率2％目標に近付いてくると見ている。

我々は、雇用を最大限に拡大できるように、暫くの間OCRを低く維持するつもりである。
（以上）

(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。

次回の金融政策は2018年11月8日（木曜日）に予定されています。