東芝決算延期、フリン補佐官辞任でリスクオフ
本日の東京市場では予想外のニュースが続き、市場がリスクオフへと傾いたことから、日本株は下落、ドル円も反落しました。
当初12時に予定されていた注目の東芝の3Q決算が突然延期となり、理由として参加の米ウエスチングハウス社での「不適切行為」の疑いにかかわる内部通報の調査の必要が挙げられていたことから、同社株は前日比8%下げて終了。前場に中国の物価指数の数字が予想を上回るなどの要因から堅調地合いで、一時19,500円にも乗せていた日経平均は、後場に大幅に下げに転じました。
そこに更に米大統領の側近中の側近、国家安全保障担当大統領補佐官マイケル・フリン氏の辞意表明が伝わり更に地合いが悪化、日経平均株価は前日比220円安い19,238円で終了しています。
ドル円も振れ幅は少ないながらほぼ同様の動きを辿り、113円台後半から後場には113円台前半へと下落。海外時間に入りやや戻して113円台半ばの取引です。
午前中に発表された中国の一月の消費者物価指数は前年同月比で2.5%の上昇、生産者物価指数も6.9%上昇、いずれも事前予想を上回っています。
国家安全保障問題担当大統領補佐官マイケル・フリン氏の辞意が波紋を広げています。
フリン氏はオバマ前大統領在任時に行った大統領選への干渉に対する報復としてのロシアの外交官国外追放の制裁に対し、まさに発動された12月29日前後に駐米ロシア大使と対応を協議したとされています。
これは、民間人が外交にかかわることを禁じた米国の法律に反しており、ロシアの脅迫の対象となる怖れがあること、また、このことを副大統領に質されて正しく答えていなかったことなどが問題となったためです。
大統領就任後一カ月以内に国の安全保障の要である安全担当補佐官がロシアからの脅迫の可能性を指摘されて辞任するなど想像もつかない話で、相変わらずトランプ政権は目が離せません。
ただ、普通であれば政権にとって大打撃になる事態ですが、これまでも数々の異常事態が発生しているトランプ政権では後任さえ決まればあまり大ごとにならずに終了する可能性も高いのではないかと思われます。
今晩は24時からのイエレンFRB議長が上院の銀行委員会で半期に一度の議会証言を行い、今後の利上げのペースに関連した発言が出るか否かが注目されます。
他にも、今日明日とFRB関係者の講演が相次ぎ、現在の景気認識のアップデートができそうです。
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