TOPIXと日経平均
最近の円相場は明らかに株高によるリスクオンが円売りとして作用し年初来高値をうかがう展開になっています。
そこで、ここでは1990年以来33年ぶりの高値をつけたTOPIXと2021年高値を視野に入れ続伸中の日経平均を長期の四半期足チャートで見ておきましょう。上が日経平均、下がTOPIXです。
史上最高値をつけたのはどちらも1989年で、そこから失われた20年とも30年とも言われる低迷期が続きます。最高値をつけた後の安値は日経平均が2008年、TOPIXが2012年とかなりずれがあり、日経平均に比べるとTOPIXのほうが安値からの上昇が鈍いことがわかります。
日経平均は既に2020年に1990年以来の高値を見て、最高値とその後の安値との61.8%戻しに近づきました。いっぽうでTOPIXは日銀がさんざんTOPIX連動ETFを買っていたにも関わらず上昇が鈍かったと言えます。TOPIXの特徴でもある時価総額の大きな銘柄の上昇が鈍かったと言い換えてもよいでしょう。
それがここに来てTOPIXが最高値とその後の安値の半値戻しを上抜けてきたことで日本株の一段の上昇を見込む向きが増えてきました。日経平均が2021年高値を上抜けると一段高が見込めるといった地合いでしょう。
円安が先か、株高が先か卵と鶏のような話ですが、主要企業の昨年の業績が良かったことや東証の改革など多くの要因が重なった結果株式市場は着実に上昇してきたということが言えそうです。
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