トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値が6.74、高値が6.97 レベルと予想レンジよりも狭い値幅
〇エルドアン大統領が総選挙を1か月前倒しし5/14に実施する可能性を示唆
〇対ドルではごく緩やかなトルコリラ安続き、トルコの材料には全く反応せず
〇ドル円の動きに影響が出そうな材料がそのままトルコリラ円の材料に
〇今週は6.60レベルをサポートに、6.95レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「緩やかなトルコリラ安と円高とが重なって下降チャンネルの中でのトルコリラ安相場が続くと見て、チャンネルを若干下方向に広げ6.50レベルをサポートに、6.90レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.74レベル、高値が6.97 レベルと、予想レンジよりも狭い値幅で底堅い取引となりました。
先週のトルコリラは、トルコリラ材料としてはエルドアン大統領が18日に総選挙を1か月前倒しして5月14日に実施する可能性を示唆しましたが、トルコリラ相場への影響は見られませんでした。今回の総選挙実施ではエルドアン大統領の経済政策見直しを掲げる野党が健闘することは間違いないのですが、選挙が公正に行われるかどうかという問題もあり、まずは野党の統一候補にだれがなるのかということが決まってからというところでしょうか。
ただ、相変わらずトルコリラは対ドルでごく緩やかなトルコリラ安を続けているのみで、トルコの材料には全く反応しないという流れが続いています。結果として日銀会合後のドル円の乱高下の動きをストレートに受けトルコリラ円も上昇後の下落という行って来いを経て、週末に向けてはじり高の流れとなりました。
今週もトルコリラの材料はトルコリラ相場に影響を与えることは無さそうですから、ドル円の動きに影響が出そうな材料がそのままトルコリラ円の材料になるという流れには変わりはありません。そのドル円は日銀会合において緩和縮小ではなく緩和維持の政策となる貸付拡充策が導入されたことで、短期的には上下ともに先週のレンジを抜けられそうもありません。
そうなると、トルコリラ円も先週のレンジ内での動きということになる可能性が高いということになります。テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
引き続き最近の下降チャンネル内での動きを続けています。先週初にわずかに安値を更新したことで2021年12月以来の安値とはなりましたが、同月安値は6.09レベルとまだかなり距離がありますので、今後トルコリラ安が進んだ時に再考することとして、現状はここ1か月程度の下降チャンネルの動きから考えます。
今週この下降チャンネルは6.50台後半を下限に6.90台後半を上限としますが、週の値幅はチャンネルより狭い流れが続いています。また先週後半に上昇したことから下限への距離が広がったことも考慮し、今週は6.60レベルをサポートに、6.95レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
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