ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、高値7.82/安値7.54レベルと予想よりやや広い値幅で取引
〇中国ゼロコロナ政策終了を好材料として、週初は対ドル対円ともに買い先行
〇その後日銀緩和縮小の思惑で円高進行、ランド円も後半2日で高値から安値まで値を下げクローズ
〇18日の日銀会合要注目、追加緩和縮小なら円高、現状維持でも次回会合に向けての催促相場となるか
〇今週は7.40レベルをサポートに7.70レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「直近のレンジをベースにした2本の水平のラインを参考にして、7.60レベルをサポートに、7.80レベルをレジスタンスとする週」を見ていましたが「日銀会合に向けての観測記事には注意しておきたい」ことも注記していました。実際のレンジは、安値が7.54レベル、高値が7.82 レベルと、予想レンジよりもやや広い値幅での取引となり、特に週後半の日銀会合に向けての観測記事で急速に値を下げる動きとなりました。
先週のランドは、ランド材料としては中国が8日に発表したゼロコロナ政策の事実上の終了で今後中国景気が上向くことで南ア経済にも好材料となるという動きからランドは対ドル、対円ともに買いが先行しての週明けスタートを切りました。その後も水曜まではじり高の動きが続いたものの前週高値を超えられず、昨年12月以降は一度も前週高値を超えられないというテクニカルな動きも気にする向きが増えつつありました。
そこに飛び出たのが日銀の大規模緩和副作用を検証するという観測記事で木曜以降は18日の日銀会合で追加の緩和縮小に動くかもしれないとの思惑から10年債利回りが0.5%を超え、為替市場ではドル円だけでなくクロス円全般で円高が進行しての週末クローズとなりました。ランド円も水曜NY市場の7.82レベルから、金曜NY市場の7.54レベルまで2日間で高値から安値まで円高が進行することとなりました。
今週はランド材料が無いわけではありませんが18日の日銀会合に向けて更なる円高思惑が継続しています。先月イールドカーブコントロールの変動幅を拡大したばかりなので今回は特に変更しないという見方がコンセンサスでしたが、先週木曜以降はイールドカーブコントロール自体を廃止するという思惑も含め何らかの追加での緩和縮小に動くという見方も強く見方としては半々というところです。
実際に追加での緩和縮小があれば円高に動くでしょうし、現状維持となった場合でも次回3月の会合に向けての催促相場となることから結局は円高に動く可能性が高く、現時点では上がっても下がっても最終的には更なる円高という見通しが強いと言えます。
テクニカルには週足チャートから見て行きます。
2021年11月安値と2022年高値の78.6%押し7.29が次のターゲットとなっていて、同水準に向けて2022年高値を起点とした平行下降チャンネルの中を下げている動きです。12月20日の日銀会合以降は完全に円主導でのランド円安相場です。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
レジスタンスラインは12月20日高値から、サポートライン(水平線)も同じく12月20日からと、ここ1か月のレンジも前回の日銀会合の日となっていることがわかりますが、今回追加での緩和縮小が決まれば12月20日安値を割り込むことは必至でしょうし、仮に現状維持でも結局は円高に動くという見方をしていますので、下値としては先ほどの週足で見たターゲット7.29もしくは、その上の大台7.40というあたりが妥当そうです。
いっぽうで上値については先週前半の安値圏と重なる7.70を考えておくとよさそうです。以上のことから今週は7.40レベルをサポートに7.70レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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