N$シカゴポジション(2022年11月15日現在)

先週のシカゴは、ロング2,800枚減、ショート2,500枚減となり、ネットショート300枚増となりました。

N$シカゴポジション(2022年11月15日現在)

シカゴポジション(CME)361

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション(単位:枚)

主要通貨ポジション(単位:枚)

(2022年11月15日現在の数値)

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週のシカゴポジションは11月10日のCPIショックを通過した後にも関わらず、シカゴはそれまでの相場観を変えるポジションとはなりませんでした。引き続き、ユーロを除きドル先高観、ユーロも先高観を維持しています。但し、ポジション調整気味の動きなので、明日の締日で再確認します。

豪ドルはネットショートを約4,000枚縮小した程度、NZドルはほとんど変わりませんでした。両通貨共に総枚数減(豪ドル2,000枚、NZドル5,000枚)ですので、損切りと利確でリスク減にしています。相場観はオセアニア通貨先安ですが、NZドルはまだひっくり返せるポジションです。豪ドルは10月4日締日終値0.65でネットショート31,000枚、最大だった5万枚越え(10月25日)で終値0.6394、この途中に終値ベースで底値0.6272までありました。15日締日が0.6756、現在のスポット0.66台半ばですので、シカゴはやや一安心の感じです。今週は明日の締日で戻り売りしているのかをみます。

円はまだ65,000枚以上のドルロングですので、ポジション調整したものの、ドル先高観を維持しました。8月9日締日が25,000枚ネットショート(@終値135円)、そこから9月6日締日に5万枚越え(A同142円80銭)、10月25日締日に10万枚越え(B同147円93銭)、21日に高値151円95銭をつけています。@〜Bの間で最高値まで見ると約17円のドル高円安になっており、平均コストも140円〜142円程度(@とBの平均が141円50銭、Aを合わせてもその辺り)と思われ、138円割れを乗り切った(?)と思っているかもしれません。ただ、15日締日の底値137円68銭で押し目買いしていなかったので、やや先行き相場観に?が付いた可能性があります。ドルロングキープなので、現状では140円割れで押し目買いする可能性が高いですが、逆に145円方向の場合に手仕舞いとなるかを見ます。

ユーロは目安となる10万枚で変わらずとなりました。15日締日に高値1.0479がありましたが、手仕舞いも、買い乗せもしておらず、現状ではユーロの一段先高は見ていない様です。再度押し目で拾ってくる可能性があります。まず最低でもネット12万枚越えにしてくる相場水準をみます。一方、1.05付近でロングを手仕舞いしてくると、シカゴにとっては上げ一服となりそうです。

先週のシカゴは、ロング2,800枚減、ショート2,500枚減となり、ネットショート300枚増となりました。両サイドのポジションを手仕舞いしており、リスク回避姿勢です。まだ最初の目安7,000枚前後で推移しており、いつでもひっくり返せるポジションです。下図のチャートを見ると、チャート内の黒のNZドル安トレンドラインが0.5890〜0.6610にあり、完全にこのライン内に入っています。今回5月31日締日(0.6513)から、赤の抵抗線を引きましたが、15日締日終値(0.6157)が丁度この抵抗線に当たっています。現在のスポットもその付近ですので、明日の締日で0.6160以上なら上抜け、その場合は上値余地が広がるので、シカゴは暫く様子見になりそうです。

さて実際の相場は、先週「…現在は0.6070の抵抗線もクリアしています。目指すは0.6160の抵抗線で、これを越えると一段高狙いになり、0.6250、そして6月3日高値からの抵抗線0.6320まで上値余地が広がってきます。下値は0.6050〜60のサポートが重要で、これ未満に入り込むと10月13日底値からのNZドル高トレンドライン0.5830〜0.6050の中での推移となりそうです」としましたが、高値は0.6205〜08まで上ヒゲで2回止められ、終値は0.6153未満になっています。まだNZドルは強い状態を維持していますが、やや下押しの可能性を残しています。但し、豪ドルよりは弱くない形です。サポートは0.6060と0.6000の2つで、後者が切れると押しが深くなります。上値は引き続き0.6160〜70の抵抗線が強く、この上に0.6210があります。これを越えて行けば0.6250、0.6320の抵抗線が視野に入ります。今週は23日にNZ中銀の金融政策が控えているので、0.6000〜0.6210レンジを抜ける可能性があります。(1NZドル=0.6144米ドル、11月21日13:00)
(以上)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る