米5月卸売物価指数(PPI)の予想
本日(14日)、米国5月卸売物価指数(PPI)が公表されます。先週金曜日の消費者物価指数(CPI)は全体・コア共に予想を上回り、先行きのインフレ懸念が一層強まりました。昨日は米10年債金利が3.37%まで急騰し、株価はNYダウ(高値から18%下落)、S&P500(同22.5%下落)など年初来安値を更新しています。また市場では明日のFOMCで0.75%利上げ予想も散見され始め、大幅な株安下で金利高・ドル全面高になっています。
今回のPPIは全体・コア共に前月比ではインフレ高進予想、前年比ではやや下落ですが、高止まり予想となっています。特に全体ではまだ2桁のインフレですので、まだまだインフレ沈静化には時間がかかりそうな気配です。もしこのままの結果になればCPIにも波及しますので、6月CPIも高止まりが予想され、7月末予定のFOMCにも影響が残ります。
また、月初に公表されたベージュブックでは、「一部で顧客への価格転嫁に反発(代替品購入など)を受けている」との記述もあり、インフレ高騰に対する懸念も指摘されています。その意味で、今回PPIが予想通りになった場合、先週CPIと同じ受け止め方(金利高・ドル高)になるのか、株価への影響が大きくなり金利が緩むのかを注目したいと思います。そして明日はいよいよ注目のFOMCと小売売上高の発表があります。ここまでのポジション含めて市場がどの様に反応するかを見たいと思います。
2022年6月14日9時現在予想
米国の卸売物価指数全体(PPI:オレンジ)とCPI(青)の前年比ベース推移
(オレンジの矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
上記チャートを見ると、既発のCPI(青)が横這いになっているので、オレンジ色も大きく下がる可能性は低いと思います。コロナ前は青とオレンジはほぼ重なり合うように推移していましたが、大幅なPPI上昇に、CPIが下降を辿る可能性はまだまだ低いと思います。
下図はユーロドルの月足チャートです。まだ月の半分しか経過していませんが、今月足は5月の下ヒゲ長い陽線の全戻しになっています。戻り高失敗で、ユーロ安トレンドの下限狙いになっています。
4月底値は2017年1月底値と顔を合わせておりラインA(=1.0340〜50)になっています。流れは2021年6月高値の抵抗線B(=1.1170)にあり、ここから平行に下したラインC(=1.0280)にあり、トレンドラインを形成しています。Aを切った場合にCまでの目安になりそうです。もし月足でCを切った場合は、新たなユーロ安の流れに入り、1.0110〜20、0.9650辺りが次の強いサポートになっています。逆にもしAを維持出来れば、戻りは再度1.0800の抵抗線とD(=1.0850)の2つがポイントになり、Dを越えない限りはここ目途としたユーロ安が続きます。ユーロはかなり重要なレベルでFOMCを迎えるので、今週末にはある程度の先行きの流れが出てきそうです。
(6月14日11:30 1ユーロ=1.0405ドル)
オーダー/ポジション状況
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