トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値8.08高値8.74レベル、もみ合い下抜け大きく下げる
〇ドルトルコリラ、米金利上昇で売られ15.51までリラ安進む、次の節目16.0か
〇ドル円調整局面で動きにくい、トルコリラ円8円の大台試す展開も想定
〇次回5/26トルコ中銀会合、引き締め期待できずリラ安地合い続きやすい
〇今週は8.00の大台をサポートに8.50レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「もみあいを下抜けトルコリラ安に振れやすいと考え、8.55レベルをサポートに8.80レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値8.08レベル、高値が8.74レベルと、もみあいを下抜け後の下げが思った以上の大きさとなりました。
先週のトルコリラは、ドルトルコリラが15の大台を上抜け15.511までトルコリラ安が進んだことでトルコリラ円も大きく下げることとなりましたが、背景にあるのは主要通貨同様に米金利上昇思惑を背景にしたドル買いの動きがあります。米金利上昇局面で最も売られやすいのがいわゆる高金利通貨ということになりますが、トルコのCPIが急上昇している中でもトルコ中銀による引き締め転換はまったく期待できないということがトルコリラにとって最大の悪材料になっていると言えるでしょう。
他にはフィンランドとスウェーデンのNATO加盟申請にトルコが反対の姿勢を示しているといったニュースも出ていましたが、背景は両国がトルコと対立するシリアのクルド人組織に武器供与していることを挙げていましたが、特に為替市場には影響は出ていませんでした。次回のトルコ中銀の会合は5月26日ですが、上述の通り引き締めは無いでしょうから、今週は目立った材料も無い中でトルコリラ安の地合いは続きやすいものと見てよいでしょう。
今週もドルトルコリラの週足チャートから見て行きます。
先週初時点では15も大台目前でしたが、15.51に上昇し今後もトルコリラ安が続きやすいと考えると次は16の大台、長期的には昨年末につけたトルコリラの史上最安値18.257を視野に入れる展開でしょう。今週は次の節目16.0を目指すとすると3.2%程度のトルコリラ安となります。
いっぽうでドル円は調整局面でドルの上値が重くなっていますので、ドル円は動かないと仮定するとトルコリラ円の3.2%安は8.03レベルとなり、8円の大台を試しに行く展開も考えておくべきでしょう。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
ピンクの水平線は4月最終週の安値です。また8円の大台はちょうどチャートの下の枠の位置となっています。今週は8円の大台と4月最終週の安値に挟まれて一段安を試すと考え、8.00円の大台をサポートに8.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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