欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の予想
(2022年4月14日木曜日:東京時間20時45分、ラガルド総裁記者会見は21時30分)
ECBの金融政策が本日記者発表されます。その後はラガルド総裁の記者会見が予定されています。 今回のECB会合でも前回に続き、政策金利やその他の金利に関する政策は据え置きを予想しています。ただ、限界貸付金利(オーバーナイトの貸出、翌日返済)は僅かながらマイナス予想が入っています。
(1) 欧州中央銀行政策金利予想(4月14日9時00分現在)
今回の注目点は
@ 運営審議会のメンバー内でタカ派とハト派がせめぎ合いをしており、この両者間の意見でどちらに重きが置かれた議論内容になるか。(最近のECB関係者発言をご参照願います)
A タカ派はウクライナ戦争でエネルギー価格が一層上がり、かつ供給混乱が継続しているので、今夏のインフレはECB見通しを大きく上回る可能性がある。
B 一方で、ハト派はウクライナ戦争の長期化でユーロ圏への経済打撃が大きくなり、先行きの経済不確実性が一層高まると指摘する可能性がある。
C エコノミストの利上げ見通しは下表にありますが、議論内容がこの見通しと、整合性がどの様になるかを見たいと思います。
ECBの政策金利予想
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(2)最近のECB関係者の発言
4月7日 オランダ中銀総裁 「今後のインフレ高進を予想」
4月6日 ECB専務理事 「インフレに対し過剰に反応しないことが重要」
「2%目標に達するためにあらゆる調整を行う」
4月4日 スロベニア中銀総裁 「ECBのマイナス金利は年の変わり目までに終了するか
もしれない」
4月1日 オランダ中銀総裁 「利上げは9月か10月、もしくは12月」
「緩和策の解除が市場の混乱に繋がらないことが必要」
4月1日 スウェーデン財務省 「ウクライナの戦争は経済成長を低下させ、物価を上昇させる」
3月30日 アイルランド中銀総裁 「ECBは物価安定のため、必要な行動を取る」
「安定に必要ならいかなる措置も講じる用意」
3月30日 エストニア中銀総裁「資産買入は第3四半期に終了する可能性、利上げはその後」
3月30日 ECB総裁 「物価安定のためにあらゆること行う」「ECBの金融調節は常に
段階的に行う」 「欧州は困難な局面を迎えている」
「資産買入は第3四半期に完了させるだろう」
3月29日 スペイン中銀総裁 「2024年にはインフレが2%前後で安定するだろう」
(3)前回のECB記者発表の一部抜粋
以下は4月7日に公表された、ECB金融政策の議事要旨の一部です。ウクライナ問題関連の項目のみの和訳です。今回の議論内容との比較になりそうです。
(議事要旨一部)
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(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
下図はユーロドルの日足チャートです。流れはユーロ安で、現在は抵抗線A(=1.1120)と横サポートB(=1.0800)で、ディセンディングトライアングルを形成し収斂中です。昨日13日のユーロ安値が1.0809となり、3月7日の1.0806と丁度ダブルボトムになりました。次回トライした場合は3回目なので、抜け易くなります。万一抜けた場合は目安として、Aから平行に下したC(=1.0650)があります。逆に3回目もサポート維持すると、ユーロは戻り高トライに入り、目先の抵抗線D(=1.0940)が控えています。勿論、下値の3回目トライなしにDを上抜けることもあり得ます。その場合はいずれにせよA方向へのトライになりそうです。
(2022年4月14日10:40、1ユーロ=1.0895ドル)
オーダー/ポジション状況
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