米1月雇用統計の予想
本日は1月の米雇用統計関連数値が発表されます。2022年最初の数値ですので、雇用がどの様に始まり、展開していくのか注目されます。
前回12月は下表の@失業率が改善傾向続き、ANFPは連続して予想外の低さ、B時給は予想を上回りました。Aは民間部門が21万1000人増、政府部門が1万2000人減でした。また民間部門では小売り関連が前月比減少になっています。賃金や求人が高いことから自発的離職者が高くなっているとの見方もあります。
さて、今回1月は@が前月比横ばい、A、Bは前月比やや減少の予想になっています。@はFRB(12月時)の2022年末予想3.5%(9月時3.8%より上方修正)に向けて順調に改善しています。AはまだCovid-19前の水準を大きく下回っています。ここ数ヶ月はADPの改善度合いと比べNFPのそれに大きな差がありましたが、水曜日発表のADP社がサプライズの▼30.1万人(予想+20.7万人)となり、ADP社のネガティブな結果により、NFPとの連動回復となりました。今回予想は+13.4万人で、この数値を使うと過去1年間ではADP社が月+47.5万人、NFPが+52.9万人ですので、通常公務員が2〜3万人と言われているので、ほぼ同じ傾向だったことになりました。昨年8月以降の6ヶ月間に限るとADP社+40.2万人、NFPが+34.8万人になります。
もしADP社と同じ水準としたら1月のNFPは+45.5万人が必要になり、予想レンジ上限を越えてもおかしくありません。相場はここ数ヶ月みてもNFPの好悪だけで材料視するのは難しくなっていると思います。Bの時間給は非常に良い伸びになっているので、@〜Bを総合的に見て、もし予想通りなら米国の雇用は改善傾向を続けているとみて良いと思います。因みにNFPは今週1週間だけ見ても17.0⇒15.0⇒13.4万人と下方修正の連続でした。万一、マイナスになってもサプライズにはならないと思います。
今回予想
(2月4日9時現在)
今回はCovid-19以降のNFPとADPの雇用推移のみを添付します。まだまだ完全回復には至っていない数値になっています。
また、下図はコロナ発生以降の期間で、発表された当月から1年間遡っての年間数値の比較です。例えば今回1月では2021年2月〜2022年1月、12月分は2021年1月〜2021年12月のそれぞれ1年間の集計です。これを見ても概ねNFP>ADPになっています。但し、今回は青の矢印でやや回復度合いが下降気味になっています。
下図はドル円の週足チャートです。2021年初底値のサポートラインA(=112円50銭)があります。そこから平行に上げたラインB(=117円50銭)でドル高を形成しています。このトレンドライン間にC(=113円50銭)のサポートが出来ています。上値は116円40銭の高値を頭として、D(=115円70銭〜75銭)で両肩になっているので、ここが今日の抵抗線になります。Dを越えればダブルトップとBが視野に入ります。また、今週初寄りが115円26銭ですので、今日はこれを越えれば陽線になり、駄目な場合は陰線で引けます。後者の場合には、来週以降はサポートCまでの押し目を見ておく必要があります。
今日の雇用関連の数値が予想以上になった場合は、10年債金利動向とその後の株価への影響も見たいと思います。
(2022年2月4日10:05、1ドル=114円96銭)
オーダー/ポジション状況
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