基本は米FOMCにらみでレンジ取引続く
〇本日のドル円、一時114円をうかがうも上値重く16時現在は113.75-80で推移
〇米国務省が在ウクライナ大使館員の家族に対し、国外へ退避を始めるよう命じる
〇26日に注目のFOMC結果発表、「3月に0.5%の利上げ実施」など強気の見通しも
〇本日は12月シカゴ連銀全米活動指数や1月製造業PMI速報などの米経済指標が発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.30-114.20、114円前後が最初の抵抗
<< 東京市場の動き >>
週明け24日の東京市場でドルが小高い。乗せることは出来なかったものの、一時114円をうかがう局面も観測されていた。
先週末、英外務省が「ロシアはウクライナで政権転覆を画策している」などと発表し物議を醸す。一方、台湾国防部は、同国防空識別圏に中国軍機39機が侵入したと発表。一日当たりの進入数では今年最多になるという。
そうした状況下、ドル/円は113.60-65円で寄り付いたのち、ややドル買い先行。上値も重く114円に乗せることは出来なかったが、113円台後半でドルは終日強保ち合いをたどっている。いまひとつ冴えない日経平均株価を尻目に、時間外で取引されたNYダウが200ドルを超える上昇となったことなどが好感されていたもよう。16時現在では113.75-80円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「ウクライナ情勢」と「新型コロナ」について。
前者は、先で取り上げたウクライナをめぐる英国の発表をめぐり、にわかにロシアとの関係が悪化。また当事者であるウクライナ大統領は、米紙のインタビューに対し、「ロシアがウクライナ領土占領の恐れがある」と述べたうえで、「大規模な戦争が勃発する危険性」についても言及していた。なお、そうしたなか米FOXニュースは「米国務省が在ウクライナ大使館員の家族に対し、国外へ退避を始めるよう命じた」と報じており、緊張感の高まりをさらに増長させていたようだ。
対して後者は、週末に米紙WSJはオミクロン株の感染拡大について、「入院者数は減少」としたうえで「欧米諸国では深刻な影響続く」と報じていた。感染による自宅療養者が数百万人、新型コロナへの感染か感染の症状が見られる人の看病で仕事ができないとした回答者数も多数にのぼっているという。一方、日本における感染拡大も危険な状況に入っているほか、冬季五輪開幕を約2週間後に控える中国北京市で、22日に9人の新型コロナ国内感染者が確認されたことが明らかとなり、再び開幕延期論なども取り沙汰されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は引き続きレンジ取引。先週末などに、14日に記録した安値113.48円へと接近する局面もみられたが、結局のところ割り込めなかった。依然として若干下方向へのリスクをうかがわせつつも、113.48-115.06円のなかの動きだ。予断を許さないものの、今週は26日に注目の米FOMC結果発表が予定されていることで、しばらくはそれにらみ。前記した1.6円レンジ内での取引が続く可能性も否定できない。
日米を中心とした各国金融政策への関心が依然として高い環境下、まずは今週予定されている米FOMCをしっかりと見極めたい。ちなみに、市場の一部からは「3月に0.5%の利上げ実施」、「利上げ回数は3回どころか4回、さらに5回の可能性も」−−といった超強気の見通しも囁かれている。いずれにしても、どれだけの内容となるのか、いま少し米利上げをめぐる思惑の交錯した展開が続きそうだ。またそれとは別に、新型コロナやウクライナ情勢をめぐる動きなどにも一応要注意。
テクニカルに見た場合、ドル/円はややドル安方向へのバイアスがうかがえるものの、レンジ下限である113円半ばを割り込むことが出来ない。このあとの欧米時間にも、ドルのサポートとして寄与するのか否かにもまずは注目だ。なお、113.60円台には移動平均の90日線も位置しており、ザラ場ベースはもちろんのこと、NYクローズで下回るようだと、明日以降のドル下落リスクがさらに高まることになりかねない。
材料的に見た場合、中長期的には、開催まで2週間となった北京五輪をめぐる懸念も強い「中国情勢」、欧州を中心とした規制緩和によるコロナとの共生政策の先行きにも関心が高い「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」、「ウクライナ情勢」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、12月のシカゴ連銀全米活動指数や1月の製造業PMI速報が発表されるほか、米財務省による2年債の入札や、IBMなどの決算発表にも一応注意しておきたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.30-114.20円。本日東京で超えていくことが出来なかった114円前後が最初の抵抗。しっかり超えれば114円半ば、115円レベルなど50銭刻みで抵抗あり。
対するドル安・円高方向は、本日も下げ止まった113.60円前後の攻防にまずは注目。割り込めば113.48円を目指すが、下値は依然として堅そうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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