トルコリラ円レポート月曜版(22/1/24)

先週のトルコリラ円は、安値が8.24レベル、高値が8.57レベルと、更に値幅を狭めもみあいに終始した一週間となりました。

トルコリラ円レポート月曜版(22/1/24)

トルコリラ円レポート月曜版

〇先週のトルコリラ円、安値8.24、高値8.57レベルで更に値幅を狭めもみあいに終始した一週間に
〇注目の中銀会合は現状維持、1〜3月期以降も利下げ再開なしとの見方でリラ売り再開ならず
〇先週発表のトルコの外貨準備は75.5億ドルにまで減少、約20年ぶりの低水準に
〇今週も先週同様に大台8.00をサポートに8.60をレジスタンスとする週とみる

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「レンジの中での動きが考えられるもののトルコ中銀が現状維持でなんのサプライズも無い場合、最終的には下げにつながる可能性が高く、大台8.00円をサポートに12月20日週の半値押しと重なる8.60円をレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.24レベル、高値が8.57レベルと、更に値幅を狭めもみあいに終始した一週間となりました。

先週のトルコリラは、注目の中銀会合ではさすがに現状維持として、12月まで続いた緩和政策をいったん打ち止めとしました。中銀の声明では前回1〜3月期としていた利下げの影響を監視する期間を外したことで1〜3月期以降も利下げを再開しないのではないかという見方も出てきたことで、リラ売り再開にはならなかったようです。

しかし、先週発表されたトルコの外貨準備は75.5億ドルにまで減少しており、同国の外貨準備としては約20年ぶりの低水準になりました。12月のような大規模な介入は今後実施しにくくなってきているでしょうから、中銀としても市場参加者にこれ以上見放されないよう慎重な表現を今後もしてきそうな印象です。あとはエルドアン大統領が何か口を挟んでくるかですが、年明けに発表されたCPIが年率で36.08%とこちらも20年ぶりのインフレ率であることから、しばらくは何も言えないというところでしょうか。

中銀会合を無風通過し今週も大きな材料がありませんが、20日にエルドアン大統領はロシアとウクライナの緊張緩和に仲介する意欲を示していますが、いまのところトルコリラ相場への影響は無さそうです。

動きも乏しいのですが、テクニカルに見てみましょう。いつもの4時間足チャート上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版

12月20日週のリラ急騰に対する38.2%押し9.17と61.8%押し7.99(それぞれ赤のターゲット)の間での動きが続いていますが、ここ2週間は上値が半値押し8.58(青のターゲット)の水準で抑えられています。中段の対ドルの動きも鈍いままですが、動きが出てくるとすれば売られる可能性のほうが高そうだという動きに見えてきます。

以前の落ち着きを取り戻してきているとは言うものの着実に高値は下げてきているということも踏まえ、今週も先週同様に61.8%押しの7.99と重なる大台8.00円をサポートに半値押し8.58と重なる8.60円をレジスタンスとする週を見ておきます。

注:ポイント要約は編集部

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