明日に米雇用統計発表控え、ドル強保ち合い(1/6夕)

6日の東京市場はドルが小安い。大崩れはしなかったが、リスク回避の動きなどに押され再び115円台へと押し戻されている。

明日に米雇用統計発表控え、ドル強保ち合い(1/6夕)

明日に米雇用統計発表控え、ドル強保ち合い

〇ドル円、リスク回避の動きなどに押され再び115円台へと押し戻される
〇本日はブラード・セントルイス連銀総裁の講演実施、米金融政策絡みの発言に注意
〇米経済指標は新規失業保険申請件数や12月ISM非製造業総合指数などが発表見込み
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは115.50-116.40
〇4日高値116.35が最初の抵抗、ドル安・円高方向は昨日安値115.62前後が目先のサポート

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場はドルが小安い。大崩れはしなかったが、リスク回避の動きなどに押され再び115円台へと押し戻されている。

ドル/円は116.05-10円で寄り付いたのち、しばらくは強保ち合い。116円レベルが底堅く割り込むことはなかったが、下回るとそのままドルは続落となった。日中安値である115.80円前後を示現している。また下値も底堅くはあるものの、一方で上値はジワリと重くなっており、116円前半が今度は抵抗に。16時現在では115.85-90円で推移し、欧米市場を迎えていた。
なお、そうしたなかNZドルを中心にオセアニア通貨が弱含み。たとえばNZドル/ドルは、過熱感のないままダラダラと早朝から緩やかな右肩下がりの展開をたどっている。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「米金融政策」について。
前者は、引き続き欧州でコロナの感染拡大止まらず。たとえば、イタリアなどで感染者の過去最多を更新したと伝えられていた。また、北京五輪まで1ヵ月を切った中国の西安市でもコロナ感染が拡大しているようで、開催を不安視する声なども聞かれている。そうしたなか、今月中旬にハワイで実施される予定だった「日米韓防衛相会談の開催が見送られることになった」という。理由はもちろんコロナの感染拡大で、数ヵ月延期される可能性もあると指摘されていた。
対して後者は、昨日発表された昨年12月14-15日に実施したFOMC議事要旨で、「急激なインフレの懸念から早期利上げをはじめ金融引き締めの加速が議論されていた」ことが明らかになっている。また「22年中にゼロ金利政策を解除し、利上げを3回する見通し」も示されており、予想よりもかなり強気な内容。この内容を受け、為替市場でドル/円は反発へと転じ、一時116円台を回復したものの、前述したようにその後の東京市場はドル高傾向が続かなかった。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円におけるドル高基調そのものは継続ながら、ドル買いの流れは目先一服したのかもしれない。実際、4日に記録した高値116.35円を昨日から本日に掛けて、上抜けることが出来ていない。ただ一方で下値も堅く、ここ数日のドル安値は115.62円。115.62-116.35円では若干狭い気もするが、週末の米雇用統計などをにらみつつ116円挟みのレンジ取引が目先続く可能性もありそうだ。
「ゼロ金利政策継続」の日本と、「今年だけで3回の利上げ」もありうる米国。改めて考えるまでもなく、日米の金利差に着目した場合、日本円は基本的に買い進めにくい。ただ、昨日NYダウが大きく値を崩しており、そうした動きが続くのであれば、短期的にはさらなる円高が進行しても不思議はないだろう。また、本日はブラード・セントルイス連銀総裁の講演などが実施される見込み。米金融政策絡みの発言には一応注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円の上値追いは4日の116.35円で一服した公算。ただ、下値が限られそうなばかりか、リスクは引き続きドル高方向にバイアスか。むしろ、キッカケ次第では再びドル買いが活発化する可能性もある。4日高値を抜けた場合には、強い抵抗はしばらく存在しないだけに、ドル一段高の芽もあることは注意しておきたい。中期的なターゲットは118円台だ。

材料的に見た場合、中長期的には、人民銀行系の金融時報が「今年は人民元安圧力に直面している」との見解を示し一部で話題を呼んだ「中国情勢」、ファウチ氏から弱毒性であっても「医療システムへの重圧となる可能性がある」との警戒コメントが聞かれた「新型コロナ・オミクロン株問題」、「原油供給問題」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、まずは週間ベースの新規失業保険申請件数や12月のISM非製造業総合指数などが発表される見込みだ。前者については、明日米雇用統計が発表されるという環境下、昨日明らかになったADP雇用統計は予想以上の好数字だった。本日の米指標も好数字となるのだろうか、注目だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは115.50-116.40円。4日高値116.35円が最初の抵抗。超えればさらにドルは続伸し117円台接近も。
対するドル安・円高方向は、昨日安値115.62円前後が目先のサポートで、割り込んでも下値は堅そう。大崩れは予想しにくく、115円台割れがあっても精々ワンタッチだろう。

明日に米雇用統計発表控え、ドル強保ち合い

ドル円日足

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