米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表(21/12/17)

会合は2021年12月14・15日開催分です。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表(21/12/17)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表

12月15日(水曜日)にFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。全般的には従前の予想通りの内容になりました。金利面では全て据え置きとし、前回から開始したテーパリングについては毎月の減額幅を倍増させています。またドッドプロットでは2022年中に3回の利上げを予想しています。

(1)FOMC声明文記者発表要旨

FRBはこの困難な時期に、米国経済を下支えするためにはあらゆる手段の手立てを使うことを約束する。それによって最大雇用と物価安定目標を促進していく。

ワクチン接種の進展や強い政策支援により、経済活動や雇用を示す指標は引き続き強くなっている。パンデミックにより最も不利な影響を受けた部門はここ数ヶ月改善した。しかしCovid-19の影響は受け続けている。雇用の増加はここ数ヶ月堅調であり、失業率は大幅に下がった。パンデミックや経済再開に関連した供給と需要の不均衡は、引き続きインフレ水準の上昇に寄与している。全般的に金融情勢は依然として緩和的であり、経済を支える政策手段や米国の家計や企業への信用の流れをある程度反映している。

経済の道のりはウィルスの経過次第の状況が続いている。ワクチン接種の進展や供給制約の緩和は、インフレ低下と共に、経済活動や雇用の継続的な拡大を支えると予想されている。

委員会は最大雇用と長期インフレ目標2%の達成が求められている。これらの目標を支援するにあたり、委員会はFFレートを0〜0.25%の目標レンジで維持することを決めた。インフレが暫くの間2%を越える中で、委員会は、労働市場情勢が最大雇用であるとの委員会査定と一致する水準に到達するまで、目標レンジを維持することが適切であると予想した。インフレの進展と労働市場の更なる改善の観点から、委員会は、国債に対して月額ペースで200億ドル、及び不動産担保証券に関しては月額ペース100億ドルの純資産購入額の減額を決定した。1月初めから、委員会は少なくとも毎月400億ドルの国債保有増、同200億ドルの不動産担保証券の保有増となる。委員会は純資産購入ペースで、毎月同様な減額幅が適切であると判断した。しかし、もし経済見通しの変更によって正当化される場合には、購入ペースの調整をする用意がある。FRBの債券の継続的な購入と保有が、市場機能や緩和的金融情勢を円滑にすることを促進するだろう。それにより、家計や企業への信用の流れを支える。

金融政策の適切なスタンスを査定するにあたり、委員会は経済見通しに対し入手する情報の含みを精査続けることになる。委員会は目標達成の妨げになるリスクが起きた場合には、金融政策を適切に調整していく準備がある。委員会の査定は幅広い情報を考慮した上で行われ、この中には公衆衛生、労働市場、インフレ圧力やインフレ期待、あるいは金融や国際情勢の進展具合も含まれる。

金融政策に対する賛成者:パウエル議長、ウィルアムズ副議長、トーマス・バーキン、ラファエル・ボスティック、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、メアリー・デーリー、チャールズ・エバンス、ランダル・クォールズ、クリストファー・ウォラー(全員一致です)
(以上)

 (注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

(2)FRB経済見通し中央値

今回(12月時)予想は以下となっています。前回9月時点ではドットプロットからFFレートは1回の利上げでしたが、2022年中に3回の利上げ予想になっています。2023年、2024年も大幅な利上げの継続予想となっています。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表

(12月時改定)

(3)ドットプロット

(12月の赤字部分は9月時予想では無かった水準です)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表 2枚目の画像

(前回9月)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表 3枚目の画像

(今回12月)



(経済見通し、ドットプロットの出所:FRB HP

下図はドル円の日足チャートです。昨日の鉱工業性指数時に添付したチャートに1日分足が加わりました。ECB後の日足です。結果は包み陰線でとなり、ギリギリでD(=113円55銭)で止まっています。今日の底値は113円45銭ですので、下ヒゲだけ抜けています。今日以降このDとC (=114円45銭)のレンジを守ってドル高に繋げられるのか、それともDを切り、A(=112円95銭)まで下押しするのか、今日辺りに上下トライしそうです。
また、チャート内下段はRSIです。緑のラインEは下がっています。スポットは上昇、RSIは下降ですので、流れとしてはダイバージェンス継続になっています。ドル高派にはあまり良い形ではありません。EのRSIが62付近ですので。これを越えるか、あるいはCを大きく越えればダイバージェンスの完成にはならない感じです。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表 4枚目の画像

(2021年12月17日14:20、1ドル=113円53銭)

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