NZ/円、短期は“弱気”。76円割れの越週で中期も“弱気”に変化。
今週はニュージーランド独自の注目材料はありませんでしたが、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が初期の調査で、「オミクロン株によるワクチン接種完了者に対する影響は穏やか」と重症化リスクが低いとの見解を示したことから、景気先行きへの過度な警戒感が薄れたことや、米CPIが予想の範囲内に留まったことからインフレ懸念がやや和らいで金利が軟化し、“リスクオン”の動きがやや強まる展開となっています。NZドルは足元では対米ドル、対円で買い戻しの動きが強まる傾向にあります。今週は米FOMC開催や、ECB理事会、英、日の金融政策決定会合など先進国の中央銀行の金融政策会議が目白押しで、その動向に注目が集まっています。
チャートを見ると、日足は、12/3に付けた75.97を直近安値として反転、下値を切り上げる流れに入っています。現状は11/1に付けた82.21を戻り高値として上値を切り下げる流れには変化が認められず、短期トレンドは“NZ弱気”の流れにありますが、78円台に実体を戻せば下値リスクが後退、78.50超えで終えれば反転、上昇の流れに入った可能性が高くなります。日足の上値抵抗は77.40-50,78.00-10,78.40-50に、下値抵抗は76.80-90,76.30-40,76.00-10にあります。76円を割り込んで終えた場合は一段の下落リスクが点灯します。21日、120日、200日移動平均線は79.43,78.12,78.12にあり、これらを下抜けた位置にあり、短期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は、前週の大陰線を切り返して陽線引けとなりました。76.00近辺の中期的な下値抵抗を守った形となりましたが、10月に付けた82.50を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、トレンドの変化が認められないことから、下値リスクがより高い状態に変わりありません。但し、78.20超えで越週した場合は短期トレンドが変化して上値トライの動きが強まり易くなります。この場合でも80.10-20に一段と強い上値抵抗が控えており、簡単には上抜けないでしょう。週足ベースで見た上値抵抗は77.50-60,78.10-20に、下値抵抗は76.40-50,75.90-00,74.50-60にあります。31週移動平均線は78.15にありこの下に入り込んだ状態ですが、62週線は76.46にあり下値抵抗として働いています。但し、76円台を維持できずに越週した場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなります。
12/10現在、31週移動平均線は78.15にあり、これを下抜けて下値リスクが点灯中だが、62週線は76.46にあり中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持している。
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