アメリカ10月貿易収支の予想
本日22時半に米国10月貿易収支が発表されます。昨年4月以降の米国貿易収支は赤字拡大傾向(下図@の黄色矢印)が続き、9月は最大の赤字を記録しました。モノの収支(@の灰色矢印)も今年3月・6月の▼930億ドル付近から9月に▼982億ドルまで増加しましたので、米国の内需が活発だったことを示しています。今回10月は大幅な改善予想になっています。11月24日発表済のモノの10月貿易収支で輸出の大幅拡大(前月比152.6億ドル増、輸入は11.2億ドル増で差引141.4億の黒字額)となり赤字減少になっています。既に灰色の折れ線が大きく改善しています。10月の輸出は自動車、食料品などを中心に全般的に伸びました。この意味で、米国にとっては内容が良くなっています。今日のサービス収支を含めた数値が一段と改善するかを見たいと思います。
(今回予想:2021年12月7日9:00現在)
@9月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジ:対日
下図Aの月別の輸出入額推移を見ると、輸入(オレンジ)は今年3月からコロナ前の水準を越え、再び拡大基調になっています。一方の輸出(青)は緩やかな増加基調を継続しているものの、2019年5月高値をまだ越えられていません。今回の10月分で過去の高値を越えると見られますが、サービスの伸びがどの位になっているかをみます。
A月別輸出入額
(2021年9月迄)
尚、今日は貿易収支に先立ち欧州圏の景況感指数が発表されます。
ユーロ圏HICP
(2021年12月7日9時現在予想)
下図はユーロドルの日足チャートです。6月初め高値からの抵抗線A(=1.1570)に沿ってユーロ安が続いています。そこから平行に下したB(=1.1210)と直近の底値C(=1.1150)がユーロ安トレンドラインになっています。現在のスポットはB内に戻しているので、当面の下限はBまでとなります。上値は10月末高値からの抵抗線D(=1.1400)が目先の上値になります。まだこのままBとD間で収斂を続けるのか、あるいは抜けるかを見る相場になっています。今日の貿易収支改善を材料視するのか、あるいは来週15日のFOMC、16日のECBの金融政策待ちになるか。レンジ抜けを期待したいと思います。
(12月7日10:20、1ユーロ=1.1277ドル)
オーダー/ポジション状況
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