ランド円ショートコメント(21/12/6)

先週のランド円は、安値が6.93レベル、高値が7.18レベルと、思いの外堅調で前週のレンジ内の動きでの推移となりまし。

ランド円ショートコメント(21/12/6)

ランド円ショートコメント

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが「ランドは一段安の可能性を考え、6.75レベルをサポートに、7.10レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が6.93レベル、高値が7.18レベルと、思いの外堅調で前週のレンジ内の動きでの推移となりました。

南アフリカではオミクロン株の感染が拡大し、同国の国立伝染病研究所は抗体を持っている人でも再感染するリスクが高いとの分析結果を公表しましたが、南アフリカは65歳以上の高齢者が人口の5%程度しかおらず重症化患者も出ていないため、さらなるランド売りには繋がらなかったようです。

ただ感染拡大が続いていることは事実ですし、人の移動制限が来年の北京オリンピック延期といった方向になると、中国を最大の貿易相手国とする南アフリカにとっては悪材料となりますし、世界的な景気減速懸念も資源国にとっては悪材料です。また仮にオミクロン株が一時的な悲観で終わり元に戻ったとしても、米国のテーパリング加速と利上げ前倒し思惑は新興国通貨にとって悪材料ですから、これまでのランド安の流れに大きな変化は無いと見ておいたほうがよいでしょう。

今週は南アフリカの7〜9月期GDP、10月小売売上高、7〜9月期経常収支と重要な経済指標が多いのですが、予想はどれも前回からの悪化となっているため、予想通りだとしても上値を抑える要因となりますのでファンダメンタル的にはやはりランド安にバイアスがかかりそうです。

テクニカルには、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円ショートコメント

ランド円の年初来安値6.64(赤い水平線)にはまだ距離があり、今週試すような流れではなさそうです。先週の動きを見ていると、上値は先週高値7.18で抑えられやすそうですし、下値も先々週の安値6.89を急速に下抜けていく感じでもありません。

上値が重く若干下値を広げる程度の動きを考え、今週は6.85レベルをサポートに7.20レベルをレジスタンスとする週を見ておくこととします。

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