OPECプラスなど注目材料多く、波乱含み(12/2夕)

2日の東京市場はドルが小じっかり。ややドル買いが優勢だったが、ここ数日とは一線を画した比較的静かな値動きに終始している。

OPECプラスなど注目材料多く、波乱含み(12/2夕)

OPECプラスなど注目材料多く、波乱含み

〇本日のドル円、ドル買い優勢で夕方にかけ日中高値である113.20レベルまで値を上げる
〇「バイデン米大統領、コロナ対策に関し2日に発言」と改めて伝えられる
〇先週来ドルの下値を少しずつ切り下げているが112円半ばレベルでは底堅さもうかがえる
〇本日は米経済指標として、週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される見込み
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは112.70-113.90、昨日高値113.63が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、東京時間で上抜けた113円前後が引き続き弱いサポート

<< 東京市場の動き >>

2日の東京市場はドルが小じっかり。ややドル買いが優勢だったが、ここ数日とは一線を画した比較的静かな値動きに終始している。

ドル/円は、寄り付いた112.70-75円を日中安値にドル買い優勢。基本的には静かな動意をたどるなか、動きとしては「寄り付き安・大引け高」の様相だった。夕方にかけ日中高値である113.20円レベルまで値を上げ、16時現在そのまま113.15-20円で推移、欧米市場を迎えている
なお、本日未明に「エルバン財務相が突然の辞任、後任にネバティ副財務相を指名」などと報じられ物議を醸したトルコ情勢だが、東京市場で低位ながらリラ安が進行することはなく比較的落ち着いた値動きに。

一方、材料的に注視されていたものは、「オミクロン変異種」と「米国情勢」について。
前者は、欧州を中心とした「オミクロン株」の感染拡大が止まらず。ノルウェーやアイルランドで感染者が発見されたほか、ついに米国本土の「カルフォルニア州で初のオミクロン株感染者を確認した」ことも明らかになっている。続報が気になるところだが、先日も報じた「バイデン米大統領、コロナ対策に関し2日に発言」と改めて伝えられており、こちらも如何なる内容となるのか注視されている感を否めない。
対して後者は、11月30日に続き昨12月1日にもパウエルFRB議長とイエレン財務長官の議会証言がまず実施されている。とくに新味はなかったものの、それでもパウエル氏から「インフレ持続のリスクが高まっている」といったコメントが聞かれていたようだ。また、それとともに思惑を集めていたものは、今週3日に期限を迎える暫定予算案について。今回も民主、共和両党の対立が解消されておらず、一部報道でも「短期間の米政府機関が閉鎖に追い込まれるリスクが高まっている」−−などと悲観的に伝えられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

今週に入って以降のドル/円は112.50-114.00円といった若干広めのレンジ取引。ただ、そのなかでなかなか激しい乱高下をたどっている。いずれにしても、明確な方向性が乏しくなりつつあるなか、米感謝祭を過ぎ名実ともに12月相場入り。市場動意は少しずつ薄くなっているようだ。このあとも新型コロナ・オミクロン株の動きなどをめぐり一喜一憂、やや激しい上下動がしばらく続く公算が大きいだろう。
日米欧英など各国の金融政策に依然として注目。そうしたなか引き続き発表される米経済指標には注意しておきたい。明日の米雇用統計発表を前にした雇用関係のデータなどにはとくに注意だ。また、本日はそれ以外でもOPEC会合や、先でも指摘したバイデン氏の発言など注目材料が少なくなく、それら内容如何で再び波乱含みの変動をたどる可能性も。

テクニカルに見た場合、先週来ドルの下値を少しずつ切り下げてきたドル/円だが、昨日は直近安値を更新することができなかった。112円半ばレベルでは若干の底堅さもうかがえる。いずれにしても、それからすると下値追いにもやや慎重さを求めたい。明日の米雇用統計発表もあり、本日は112.50-114.00円をコアとしたレンジ取引をたどる可能性も否定できないように思っている。

材料的に見た場合、中長期的には、安倍元首相の台湾関連発言をめぐり日中関係も俄かに緊迫感を増してきた感のある「中国情勢」、ついに米国でのオミクロン感染者も観測された「新型コロナ問題」、本日のOPECプラスが注視されている「原油供給問題」、「日米欧英などの金融政策」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される見込みだ。明日の米雇用統計発表を前に好数字が発表されるのか否か、期待している向きも少なくない。また、引き続き米通貨当局者らによる講演や、バイデン氏の発言も予定されており、そちらも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは112.70-113.90円。昨日高値113.63円が最初の抵抗で、抜ければ114円前後がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京時間で上抜けた113円前後が引き続き弱いサポートではあるものの、意識されるものは昨日安値の112.68円。少し遠いイメージだが、いったん下げ始めると下げ足が速いことも気掛かりだ。

OPECプラスなど注目材料多く、波乱含み

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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