米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)(21/12/2)

昨日(1日)、FRBからベージュブックが公表されました。

米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)(21/12/2)

米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)

昨日(1日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容となっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2021年11月19日以前までとなっています。内容的には前回と比較し、供給混乱や労働不足により、それが製品価格上げや賃金上昇に結び付き、物価を押し上げているとの表現が多くなっています。但し、この時点ではオミクロン株の影響がありませんでしたが、2週間程度経過すれば、ある程度の情報が出るとの見込みですので、15日水曜日のFOMCでは、オミクロン株を含めた先行き経済が注目されます。

全般的な経済活動

経済活動は10月中から11月始めの期間、ほとんどの地区連銀地域で緩やかな伸びから適度な伸びに拡大した。幾つかの地区は、強い需要があるにも関わらず、供給チェーンの混乱や労働不足に強いられたことを指摘した。消費支出は緩やかに伸びた。低い在庫率により販売が抑えられ、とりわけ自動車販売がそうであった。レジャーや接待関連はほとんどの地区で増加した。これは多くの地区でデルタ株が衰退したことによる。建設活動は全般的に拡大したが、材料や労働不足で抑えられた。非居住者用不動産活動は幅広く拡大した。一方で、居住者用住宅活動は幾つかの地区では伸びたが、その他では減少した。製造業の伸びは、資材や労働不足により伸びが限定であったが、地区を越えて堅調であった。

大量の輸送量が配送システムを歪み続けた。エネルギー活動は一般的に高く、専門職やビジネスサービスの伸びは大きく異なった。教育や健康サービスへの需要はほとんど変わらなかった。ローン需要は、幾つかの地区で居住用不動産に関しては下がったと報告しているが、ほとんどの地区で拡大した。農業は全般的に財政状況が改善し、地価が上昇した。全般的活動に対する見通しはほとんどの地区でポジティブな状態を維持している。しかし、幾つかの地区はサプライチェーンや労働供給の課題がいつ緩和されるかについては不確実であると指摘した。

雇用と賃金

雇用の伸びは地区連銀地域間で、緩やかから強いまでのレンジがある。聞き取りによれば労働需要は強固だが、労働者の雇用や維持することの困難さが継続していると報告している。レジャー、接待あるいは製造業の聞き取りでは雇用が上昇した報告している。しかし、多くは労働者不足により就労時間が限定されていると報告している。幾つかその他セクターへの聞き取りでは、需要に見合う労働関連にはまだ制限があると指摘している。児童保育、退職関連やCovid対策関連業は労働供給が限定されていると幅広く例証している。多くの地区では連邦政府によるワクチン接種指令が現実の雇用困難さを悪化させていると指摘している。ほとんど全ての地区で、賃金上昇を報告している。雇用への苦労や高まる離職率により賃金上昇やその他インセンティブ上げ・・・ボーナスやより柔軟な労働取り決めに繋がっている。

物価

物価は緩やかな状況から強いペースで上昇した。物価は経済の部門間で幅広く上昇している。原材料の強い需要、物流の困難、労働市場のタイト化により、幅広い仕入れコストが上昇した。しかし、半導体や一部の鉄鋼製品などの仕入れに幅ができ、価格上昇圧力の緩和に繋がっている。一般的に強い需要により企業が押し戻しもなく価格上げを許容しているが、幾つかの企業は契約上の義務で価格上げを引き戻されている。
(各地区のハイライトは略)
 (注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP

下図は少し長めのユーロドル日足チャートです。6月初高値からの抵抗線A(=1.1570)とそこから平行に下したB(=1.1200)とでユーロ安トレンドラインを形成し、11月24日にBの下限を切りましたが、週末には戻し、AとB内で推移しています。現状ではユーロ安トレンド下で戻りを試している状況です。上値は最初の抵抗線がC(=1.1390)。これを日足で上回って終わると、直ぐ上に11月初高値からのD(=1.1440)と横抵抗線E(=1.1520)があります。最大の戻りでAになります。この戻りを継続するには底値からのサポートF(=1.1220)を切れて終わらないことが必要になります。

米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)

(2021年12月2日12:50、1ユーロ=1.1331ドル) 

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る