ユーロドル一時1.13割れ、2020年安値からの上昇の61.8%戻しも達成
17日の東京市場でユーロドルは急落後に反発。朝方1.133レベルで取引が始まったユーロドルは、午前中は1.13台前半でほぼ横ばいとなりましたが、午後に入って時間外の米株先物が軟調に推移したこと、午前中から上昇を続けた米10年債利回りが、昨晩高値の1.64%を超えて上昇したこと等がトリガーとなり急落。昨晩つけた年初来安値1.1309や節目の1.1300を割り込み、更にストップロスを巻き込んで一時1.1264の安値をつけました。しかしすぐに買い戻され、その後米株、長期債利回りともに反転したこともあって、急落分をほぼすべて取り戻し、欧州序盤には一旦1.1317まで回復しています。
昨晩海外市場では発表された10月の米小売売上高や、鉱工業生産、輸出入物価指数の数値が軒並み事前予想を大幅に上回り、ポジティブサプライズの中、米長期金利が上昇、為替市場もドルがほぼ全面高の展開となりました。ユーロドルは東京時間の1.13台後半から米国時間終盤には1.13台前半まで下落して、1.1313の当日安値圏で東京市場につないでいます。
テクニカルにはユーロドルは、本日午前中に昨年7月上旬以来の安値となる1.1264の安値をつけ、日足だけでなく週足でも主要テクニカルポイントを下放れ、ユーロ売り地合いが強まっています。
一方で本日午後の急落時に、当面のターゲットとみていた昨年3月の直近安値1.0636から今年1月につけた直近高値1.2349までの上昇の61.8%戻し1.1290に到達、一定の達成感は出ているものと思われます。
ただ、すでに米国中心の金利相場が始まってしまった以上、経済の「地殻変動」を自ら止める力は為替市場には無く、米金利の上昇が主導して、今後一段のユーロ安となる可能性も否定できません。その場合、次の下値目途は上記フィボナッチ76.4%戻しの1.1040レベルあたりとなります。
序盤の欧州主要株価指数はまちまち。今晩この後は22:30に米10月住宅着工・建築許可件数、24:30に米週間原油在庫統計の発表が予定されています。
ユーロドル日足
ユーロドル週足
オーダー/ポジション状況
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