シカゴポジション(CME)301
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年9月21日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、上記4通貨まちまちの動きとなりました。豪ドルはショートを積み増しています。過去7年間では1度しかない10万枚越えに向けた動きを続けています。豪ドル先安観は維持したままです。前回も書きましたが、豪ドルショート開始からまだ4ヶ月弱ですので、過去のパターンである6〜8ヶ月間で見るとまだキープ期間に余裕ありそうです。この先、10万枚乗せが先か、一度懐に利を入れてから再度8万→10万枚になるかここがポイントになりそうです。
NZドルは小幅ですが、順調にロングを積み上げています。テクニカル的には現状のNZドル安トレンドラインの上限を抜いてくれれば安心感がでますが、まだ上値まではかなりの値幅あります(相場はNZドル対米ドルご参照)。但し、豪ドル対NZドルがかなりの豪ドル安水準にいますので、シカゴのポジション見ると、完全にNZドル買い豪ドル売りになっているので、重要サポートである1.0250NZドルを切ってからの豪ドル一段安を見た方が良いかもしれません。もし豪ドル対NZドルが1.0250NZドルサポートを守り切ると、将来的にはどちらかのポジションを手仕舞いする可能性が高くなります。まずは9月16日底値1.0276NZドルがポイントになります。
円は4週連続でドルロングを減らしてきました。但し、最初のポジション目安である5万枚は維持しており、また現在のスポットは先週締日21日(109円23銭)より1円以上の円安になっているので、明日締日のポジションが重要になります。109円台前半ではほとんど利益がでていない筈ですが、110円台後半ではやれやれの感があります。従い、明日の締日でロングポジションを減らしていれば、ドル先高観がやや薄れます。逆に上値を買い上がっているならば、もう一段のドル高を見ていることになります。ドルロングキープ期間が長くなっているので、注目したいと思います。ユーロは再度ロングポジションを減らしてきました。ほぼスクエアの感じですので、暫くは1.16〜1.19レンジで推移し、その後に先行きの相場観を固めていくと思われます。
シカゴはロング11,600枚増、ショート13,800枚増で、差し引き2,200枚の豪ドルショート増になりました。前回まで3週間で6万8900枚の総枚数減でしたが、僅か1週間で2万5400枚もの両建てポジションを膨らませています。先週締日のNY終値は0.7231付近でほぼ底値圏でした。その後は恒大集団の利払い実行で中国リスクが減じられたことから、豪ドルが買い戻されています。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドラインは0.7290〜0.7700にあり、先週は再度下抜けて終わりました。現在のスポットはその黒ライン下限で這っているので、明日の締日に0.7290近辺を境に上下どちらで推移するか注目したいと思います。
さて、実際の相場は9月20日の底値0.7219からやや豪ドルが買い戻されていますが、0.7300〜10の抵抗線に阻まれています。まだこの抵抗線が生きています。越えてくれれば9月3日の高値を起点した抵抗線0.7380〜90、6月25日高値を起点にした抵抗線が0.7430にあります。後者を越えていかないと本格的な豪ドルのショートカバーには繋がらないと思います。下値は0.7220に軽いサポートができています。切れてくれば0.7190〜0.7200、次いでダブルボトムの0.7100〜10のサポートが視野に入ってきます。まだ豪ドル安トレンドの中にいます。(1豪ドル=0.7285米ドル、9月27日14:25)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)
今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
トルコリラ週報:『来週はトルコ中銀会合に注目。連続利上げなら一段高の可能性も』(4/20朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、ここ数週間は4.70円台を中心とした底堅い動きが続いています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
来週の為替相場見通し:『日米金利差に着目したドル買い・円売りが続く見通し』(4/20朝)
ドル円(USDJPY)は一時154.79(1990年6月以来、約34年ぶり高値圏)まで上昇するなど力強い動きが続いています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。