NZ/円、反発余地を探る動き。短・中期トレンドは“NZ弱気”の流れ。
8/24に発表されたNZ4-6月期の小売売上高は前期比+3.3%と市場予想の+2.0%を上回る好数値となりました。今週は、先週の政策金利の据え置きによる失望売りやデルタ株の世界的な感染拡大によるリスク回避の売りが一巡し、ポジションの巻き戻しの動きが強まるスタートとなりました。また、小売売上高も好調であったことから、一段高となり、NZドルは対米ドル、対円で反転、上昇の流れに入っていますが、パウエル議長の講演を前に上昇一服となっています。
チャートを見ると、8/20に付けた74.57を直近安値として急角度で下値を切り上げていますが、5/27に付けた80.18を基点として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、短期トレンドの変化は認められません。一方で74円台には中期的な下値抵抗があり、これには一旦跳ね返されたことから、74円台を割り込んで終えない限り、下値余地も限られる展開が予想されます。日足の上値抵抗は、76.60-70,77.00-10,77.40-50に、下値抵抗は75.60-70,74.90-00,74.60-70にあります。74円割れで終えた場合は新たな下落トレンド入りの可能性が生じます。21日、120日、200日移動平均線は76.56,77.65と76.56に位置しており、これらを上抜け切れておらず、短期トレンドは “NZ弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は大陰線で終え、単体でも下値リスクの高いものですが、今週は週初の寄付きを安値として反発に転じています。しかし、前週の下落幅を取り返すには至っておらず週足の形状も改善せず、短期トレンドも弱いままです。77円台に値を戻した場合は、下値リスクが若干後退しますが、この場合でも77.70超えで越週しない限り、下値リスクを残します。今週の週足ベースで見た上値抵抗は76.80-90,77.20-30に、下値抵抗は74.60-70,74.00-10,73.50-60にあります。全て下抜けて越週した場合は72円方向への一段の下落リスクが生じます。31週移動平均線は77.41にあり、短期トレンドは“NZ弱気”の流れにありますが、62週線は74.36に位置しており、短期的な下値抵抗として働く可能性を残しています。但し、73.50-60の抵抗を下抜けて越週した場合は、72円方向への新たな下落リスクが生じます。
8/26現在、31週移動平均線は77.41にあり中期トレンドに変化が生じ始めているが、62週線は74.36にあり、下値抵抗として働いている。
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