豪州第2四半期消費者物価指数の予想
(今回発表予想)7月27日9時現在
(日本時間2021年7月28日朝10時30分発表予定)
明朝、豪州の2021年2Q消費者物価指数が発表されます。前回1Qは前期比・前年比共に予想を下回る結果になりました。年率でも1%をやっと越えた水準で、まだインフレを懸念する状況にはありませんでした。
今回の2Qは前月比で+0.7%予想となり、下図(1)を見ると、コロナ後に大きく上下した流れからは落ち着き始めており、2015年以降の高値を結んだ青い線に絡む動きに収まってきています。移動平均線も下がっており、インフレに関しては米国程の心配はいらないと思われます。一方、年率ベース(下図(2))では中銀インフレ目標値を越える+3.7%と非常に高い予想数値ですが、2020年2Q▼0.3%の反動となります。前月比の数値がかなり巡航速度になっているので、このままの推移なら一時的要因と思われます。尚、豪州中銀の2021年5月時点の経済見通しで、2021年6月末期は3.25%(2月時予想3.0%)なのでやや高い予想値ですが、レンジ上限の4%までは許容範囲内と思われます。先々の中銀予想で12月末は1.75%、2022年6月末1.25%ですので、インフレ目標以下に収まった数値になっています。
(1)消費者物価指数の四半期推移と3四半期移動平均
赤はゼロで、今回予想値は黒線より右側。青は2015年2Q(+0.7%)の高値を基準
(2)CPI前年比(青)と政策金利推移(オレンジ)の比較
中銀インフレ目標値(赤)は赤い線(2〜3%)。
年率ベースでは、今回予想通りなら中銀のインフレ目標値上限を越えた数値にはなります。3Q以降の数値が重要と思われます。
下図は豪ドル/米ドルの日足チャートです。豪ドル安トレンドラインA(=0.7760)とそこから平行に下したB(=0.7360)を先週下抜けましたが、金曜日以降はB内に戻しています。豪ドルが弱い状態は変わっていませんが、相場がB以下になり、21日底値0.7290を切っていけば一段安狙いに入れます。一方、Bが維持されれば、戻り高トライに入れる可能性が高くなり、C(=0.7455)、D(=0.7640)が強い上値ポイントになります。その為には最低でも0.74台回復が必要と思われます。詳細はシカゴポジション292を御参照願います。尚、明日FOMCが控えているので、仮にこの指標で相場が1方向になっても戻される可能性があります。
(7月27日10:35、1豪ドル=0.7380米ドル)
オーダー/ポジション状況
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