豪ドル/円、上値の重い展開続く。80円台の抵抗を守り切れば反転の可能性も。
15日に発表された豪6月の失業率は4.9%と前月の5.1%から改善し、2010年12月以来の低水準となり、8カ月連続で改善しました。また、就業者数も+29,100人(フルタイム:+51,600人、パートタイム:▼22,500人)と市場予想を上回り、雇用市場が堅調であることを印象付けました。しかし、コロナウィルス感染再拡大によるシドニーのロックダウンや、同日発表された、中国の4-6月期GDPが+7.9%と5期振りの減速となったことから、中国との貿易関係の深いオーストラリア経済への悪影響も懸念され、足元の経済に対する不安から、豪ドルは対米ドル、対円でジリ安の展開となっています。
チャートを見ると、日足は陰線が連続して上値を切り下げています。また、82.00-10の下値抵抗も割り込んでおり、短期トレンドが弱く、一段の下落リスクが点灯中です。一方で、80円台には中期的な下値抵抗が控えており、80円割れで越週しない限り、調整的な下げの範囲内となります。短期トレンドは83円台を回復して引ければ下値リスクが若干後退しますが、83.50〜84.00ゾーンに一段と強い上値抵抗があり、84.00超えで終えない限り、上値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は、82.20-30,82.70-80,83.30-40に、下値抵抗は81.30-40,80.90-00,80.30-40にあります。21日、120日移動平均線は83.03と83.56に位置しており、これらを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。しかし、200日線は81.08にあり、短期的な下値抵抗として働く可能性があります。
一方直近の週足は、下ヒゲのやや長い陰線引けとなりました。下値トライに失敗した形ですが、上値抵抗にもぶつかっており、上値を切り下げる流れに変化が認められません。今週は続落の展開となっており、先週の下ヒゲ部分の下値抵抗の強さを試す動きが強まっています。また、昨年3月に付けた59.91を基点とするサポートラインからも外れた位置で推移しており、下値リスクがより高い状態に変わりありません。週足の上値抵抗は82.70-80,83.00-10,83.40-50に、下値抵抗は81.30-40,80.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は78円方向への一段の下落リスクが生じます。31週移動平均線は82.70にあり、下値リスクがより高い状態です。しかし、62週線は78.89にあり、続落した場合でも強い下値抵抗として働く可能性があります。但し、78円割れで越週した場合は新たな下落リスクが点灯します。
7/15現在、31週移動平均線は82.70に位置しており、これを下抜けて下値リスクが高くなっている。しかし、62週線は78.89にあり、中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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