基本は110円台中心のレンジ取引か(7/12夕)

週明け12日の東京市場はレンジ取引。110円前半、25ポイント程度と狭いなかでの一進一退をたどっている。

基本は110円台中心のレンジ取引か(7/12夕)

基本は110円台中心のレンジ取引か

〇本日のドル円、110.00-25の25ポイントほどのレンジ内で往来相場をたどる
〇13日の米消費者物価指数や16日の同小売売上高発表に注目
〇本日はNY連銀総裁などによる講演や米財務省による3年債、10年債入札なども実施される見通し
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.70-110.60
〇ドルの戻りを抑制している移動平均の21日線、110円半ばをめぐる攻防に注目
〇ドル安・円高方向は移動平均の90日線近くに位置する先週安値109円半ばがかなり強いサポート

<< 東京市場の動き >>

週明け12日の東京市場はレンジ取引。110円前半、25ポイント程度と狭いなかでの一進一退をたどっている。

先週末に実施されたG20財務相・中銀総裁会議は、「各国共通で『15%以上』とする法人税の最低税率の導入」で合意し閉幕。また、別に朝鮮中央通信の報道などにより、中朝のさらなる接近が明らかとなり思惑を呼んでいた。
そうした状況下、ドル/円は110.05-10円で寄り付いたものの、新規材料に乏しいこともあり、積極的な売買は手控えられた。一方で、日経平均株価が終値ベースで600円以上の急反発となったが、為替市場への影響は限定的。ドル/円は110.00-25円といった25ポイントほどのレンジ内で往来相場をたどり、16時現在では110.15-20円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「中朝最接近」と「新型コロナ」について。
前者は、11日に「中朝友好協力相互援助条約」締結から60周年を迎えたこともあり、それに合わせる格好で、週末には中国と北朝鮮の新たな蜜月を示すような報道が相次ぐ。たとえば、「北朝鮮国務委員会が宴会を開催、中国の李進軍大使なども出席し条約の意義を確認」、「中朝首脳が親書交換し蜜月をアピール」−−したという。また、北朝鮮序列2位の崔最高人民会議常任委員長が、式典行事で「中朝は条約締結後、親しい兄弟、頼もしい同盟者として互いに支援してきた」などと祝辞を述べたようだ。
対して後者は、10日まで実施されていたG20で「新型コロナウイルスの変異株と途上国のワクチン不足が経済回復の障害になりうる」との認識が示されるなか、オランダが感染者拡大を受けて、「飲食店の営業時間制限などの抑制策再導入」を発表している。また、日本も12日から4度目となる「東京などへの緊急事態宣言」が適用されるなど、東京オリンピック開催も心配されるような状況だ。

<< 欧米市場の見通し >>

足もとのドル/円は、「上かと思うと下、下かと思うと上に動き、両サイド確認後は新レンジ」−−という今年の典型的な動きをたどっている。もう少しだけ詳しく説明すると、ドル高値は2日の111.66円、同安値は8日109.53円で確認したのかもしれない。つまり、レンジを広くとれば109.50-111.70円といったなかで次の方向性を探る動きがしばらく続く展開か。いずれにしても、レンジ放れの有無にまずは注目だ。
市場の関心は引き続き米ファンダメンタルズならびに金利動向。そうした意味では13日の米消費者物価指数や16日の同小売売上高発表のほか、パウエルFRB議長の半期議会証言などが大いに注視されている。目先はそれらをにらみつつ基本的にはレンジ取引か。ただ、本日も米地区連銀総裁による発言機会が幾つか予定されているうえ、米財務省による10年債入札なども実施される見通しで、一応注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円は短期的な上値と下値をともに確認した感を否めない。とすれば、レンジ的にはやや広いが前記したように109.50-111.70円といったなかでの変動がしばらく続いても不思議はないだろう。
なお、形成レンジが広いと思われるが故に上方向であれば110円半ばそして111円前後、下方向はそのまま109円半ばの攻防にまずは注目だ。

材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる周辺国との対立や人権問題など話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「イラン情勢」、「ロシア情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「米金融政策の行方」、「東京五輪・パラリンピックをめぐる動き」−−などが注視されている。
一方、本日は米経済指標として、とくに目立ったモノは発表されないが、NY連銀総裁などによる講演が行われる見込みだ。米財務省による3年債と10年債の入札も実施される予定となっている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.70-110.60円。先週8日に下回って以来、ドルの戻りを抑制している移動平均の21日線、110円半ばをめぐる攻防にまずは注目。超えれば111円に接近も。
対するドル安・円高方向は、同じ移動平均の90日線も近くに位置している先週安値109円半ばがかなり強いサポートとなりそうだ。

基本は110円台中心のレンジ取引か

ドル円日足

※ポイント要約は編集部

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