シカゴポジション(CME)290
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年7月6日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、豪ドルがショート積み増し、NZドルは一段とスクエアに近く、まだ先々の相場観が出ていません。円はポジション横這いでドルロングを約7万枚弱保有しています。過去のパターンですとドルロング積み増し方向の流れにいます。但し、先週締日以降に円高進み、しかもロングの持ち値があまり良くないので、明日の締日ポジションは重要になります。ドルロングにポジションを引っくり返してから約4ヶ月経過しましたが、相場があまりドル高となっておらず、万一スポットが109円切れになると、含み損になりそうな持ち値ですので要注意です。もし押し目買いとなっていれば、先々は一段のドル高への相場観になりますが、逆にポジション減らして相場が109円を切れてくると、一度スクエアに近いポジションまで減らすことも予想されます。
その意味で、ネットポジションは変わらないものの、ロング・ショートの総枚数を7,700枚増やしているので、先々には1方向に相場を動かす材料になります。ユーロは1万枚程度ユーロのロングポジションを減らしてきました。ロングの期間が長いので、次の1手を決めるまで、ポジション減らしの動きになりそうです。4万枚未満になると、先々はスクエアに近いポジション減らしとなりそうです。
シカゴはロング4,500枚増、ショート11,600枚増で差し引き7,100枚の豪ドルショート増、しかも総枚数を16,100枚積み上げており、豪ドル安相場継続を確認した動きとなりました。明日の締日でもショートを増やしていると5万枚方向トライとなりそうです。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドラインは0.7380〜0.7790にあります。現在のスポットからは残り80〜90ピップスになっており、明日の締日でここをキープされるか注目したいと思います。また、先週締日には高値0.7600までトライしており、戻り売りをした可能性が高くなっています。あとはサポート下限でショートカバーするのか、豪ドル一段安を見て、赤のサポートライン(0.7180)までの相場観を持つのか、明日のポジション残高を見たいと思います。
さて、実際の相場も0.7390〜0.7790の豪ドル安トレンドラインを形成し、金曜日には下限近くの0.7409絡みまで売られ、現在は0.7470〜80まで戻されています。このトレンドライン内の0.7540と0.7580〜90に抵抗線があり、後者を越えれば0.7790方向トライの流れに入れそうです。下値は0.7410、0.7390の2つのサポートで、もし後者を切るとトレンドライン割れとなり、0.7350、0.7260サポート狙いになります。(1豪ドル=0.7470米ドル、7月12日14:30)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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