シカゴポジション(CME)288
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年6月22日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、オセアニア通貨が変わらずの横這い、円とユーロはドル買いになりました。まずオセアニア通貨の豪ドルですが、ネットポジションは変わりませんでしたが、総枚数が3万枚越えており、両サイドのポジションが膨らんでいることより相場観は拮抗しましたが、豪ドル安の流れから、ロングの手仕舞いか損切りかの動きが先行する可能性が高いので、後2〜3週経過し1万枚以上のショートをキープすればこのまま豪ドル安傾向と見てよいと思います。NZドルはまだ相場観を持っていないようです。ドル円は押し目でドル買いをしてきました。ポジションをドルロングにひっくり返したのが3月16日締日なので、3ヶ月強経過しました。
その当時は108円30銭台が底値で、そこから2円強ドル高にいます。そして、前々回ポジションをひっくり返したのが2020年3月3日締日でしたので、約1年のドルショートポジションをキープしていました。従い、保有期間みるとまだドル高の相場観は変わっていないと思います。スポットが108円割れした時にどう対応するかを確認し、現状ではドル先高の相場観継続になります。ユーロは総枚数を大きく減らし、ポジション調整してきました。ユーロがドルショートに切り返したのがやはり2020年でドル円より2週遅れの3月17日です。既に1年3ヶ月ポジションをキープしています。当時にスポットが1.07付近でしたので、まだ持ち値は余裕あると思いますが、今後2〜3週間でスクエアに近い方向となったら、要注意になりそうです。
先週のシカゴは全く動意なく、ネットで僅か21枚のNZドルロング増に留まりました。既にNZドルロング攻めの通常期間6〜9ヶ月間を越えており、相場観が明確なら例えばNZドルショートに切り返してもおかしくないですが、5週連続でポジション調整をしており、豪ドルに追随する動きは無いようです。チャートを見ると、0.6880〜0.7230レンジの赤のNZドル安トレンドラインの下限まで一気にきました。現在のスポットは0.70台を回復していますので、下値トライは一段落しているようです。それでもトレンドライン上限まではまだかなりの値幅があります。
さて実際の相場は、先々週金曜日の底値0.6920からは反発して戻しています。やはり今年3月の底値0.6940のダブルボトムとして見た方が良いかと思います。従い、次回にこのサポートトライがあった場合は3回目ですので抜け易くなり、逆に抜けないと暫くここが大底になります。上値は0.7100、0.7130に抵抗線あり、後者を越えると、0.7260付近までの上値余地が広がりそうです。シカゴは0.69を切る動きがないとポジションを1方向に積み上げていく可能性(ロング・ショート共に)は少ないと思われ、今週以降もポジション枚数は小動きになりそうです。
(1NZドル=0.7072ドル、6月28日14:50)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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