NZ/円、短期トレンドが変化。76円割れの越週で一段の下落リスクが点灯。
16日のFOMCでは市場の予想通り金融緩和政策の変更はありませんでしたが、ドットチャートでメンバーの利上げ予測が前倒しされたこと、成長率やインフレ率予想も引き上げられたことから、長期金利が上昇、ドル買いが優勢となる中で、ドル全面高の展開となりました。これを受けて、NZドルは対米ドル、対円で下落しました。17日の朝方に発表された第1四半期GDPが、前期比+1.6%(市場予想+0.5%)、前年比+2.4%(同+0.9%)と市場予想を大幅に上回ったことから、対ドル、対円で反発に転ずる場面がありましたが、上値を追い切れずに大幅続落となっています。また、78円割れを見て短期トレンドも変化しています。
チャートを見ると、日足は3手連続陰線引けとなり、直近の大陰線が78円台を割り込んで、短期トレンドに変化が生じています。77.00-10にやや強い下値抵抗がありますが、トレンドが変化して日が浅いことから、反発に転じても上値余地が限られ易い状態です。日足の上値抵抗は、77.50-60,77.80-90,78.10-20に、下値抵抗は76.90-00,76.60-70,76.00-10にあります。21日移動平均線は、78.80にあり、これを大きく下抜けて短期トレンドに変化が生じています。また、120日線は77.21にありますが、短期トレンドが弱い状態にあるのですり抜ける可能も高い状態です。しかし200日線は74.88に位置しており、中期トレンドは“NZ強気”の流れを変えていません。
一方週足は、2手連続陰線引けとなり上値を切り下げています。直近の週足は78.00-10の抵抗を守って終えましたが、今週はFOMC後のドル全面高の流れの中でこれを下抜けており、78.20超えで越週しない限り、一段の下落リスクに警戒が必要です。76.00-10には週足の横サポートがありますが、割り込んで越週した場合は74円方向への一段の下落リスクが生じます。週足の上値抵抗は78.10-20に、下値抵抗は76.50-60,76.00-10,74.00-10にあります。31週、62週移動平均線は76.39と72.67にあり、中期トレンドは“NZ強気”の流れを変えていませんが、76円割れで越週した場合は中期トレンドの変化に要注意。
6/17現在、31週移動平均線は76.39に62週線は72.67あり、中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持している。
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