トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「下降チャンネル内を下げていく可能性が高く、12.55レベルをサポートに12.90レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が12.55レベル、高値が12.88レベルと、ほぼ想定通りの下げを演じています。
先週のトルコリラは、先週のコラムでも取り上げましたが、エルドアン大統領がトルコ中銀総裁と会見を持ち、利下げの必要性について協議したとのニュースにトルコリラは対ドル、対円ともに急落しました。その後トルコ中銀総裁は引き締めスタンスの維持について発言したものの、これまで利上げを行った中銀総裁が3人連続で解任されたことを考えると次回6月17日の中銀会合で利下げが行われる可能性は考えておく必要があります。
そして、3日に発表されたCPIが年率で16.59%と予想に反して前回の17.14%から下がったことから一段と利下げ思惑を強め週末に向けてトルコリラは週前半の安値を抜け、対ドルでは史上最安値を更新することとなりました。対円では12.01円が史上最安値でまだ距離はありますが、トルコ中銀が利下げを行えば一気に更新するリスクは高いと考えざるを得ません。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
先週想定した下降チャンネルは下抜けてきていますし、前中銀総裁解任直後の安値(ピンクの水平線)も下抜けていることから、史上最安値までは目立ったサポートというものは存在しません。平均的な週間レンジから今週の安値圏を想定する程度となります。いっぽうで高値は週半ばの戻り高値12.77レベルです。
今週は引き続きトルコリラ安トレンドが続き、値幅は先週よりも若干広めに考え12.35レベルをサポートに、12.80レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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