シカゴポジション(CME)280
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年4月27日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは上記4通貨に関してはドル売りとなりました。NZドルは少しずつですがロングを積み上げ、この枚数を数週間継続するか10,000枚に乗せてくるかの確認になります。ユーロのポジションは変わりませんが、総枚数では積み上げています。ドル円は前回ロングのコストが108円30銭以上と想定されるとしましたが、上値重くポジション落としてきました。110円台に乗せてくるとロングの安心感がでてくると思いますが、スポット108円割れには注意します。まだネット5万枚前後のロングですので、先々はドル高の相場観です。豪ドルは相変わらず気迷いの状況で、今後はNZドルに追随するかをみます。
シカゴは僅かながらショートポジションを減らしてきました。内訳はロング3,000枚増、ショート2,600枚増で、差し引き400枚のショート減になっています。総枚数では5,600枚増ですので相場観が形成されない中、相場観が醸成されてくれば動く要因になります。NZドルが再びロングを積み上げる様相を呈しているので、オセアニア通貨として同じ方向を目指すのかを見極める動きになります。チャートを見ると、黒の抵抗線(0.7730)に絡んだ動きを続けています。チャートにはシカゴ締日5月4日の終値を入れてあります。このチャートでは緑のサポート(0.7590)と黒の抵抗線の間で推移しそうです。もしNZドルと同じ相場観になれば、黒を抜いて赤の豪ドル高トレンドライン下限(0.7940)方向狙いとなりそうです。現在のスポットが黒を越えているので、このまま来週の火曜日まで維持できるのかを注目したいと思います。
さて、実際の相場は、短期的に4月初旬起点のサポートが0.7670、3月中旬起点の抵抗線が0.7805にあり、昨日までこの3角保合いで収斂継続中です。残り135ピップスですので、後1〜2週間で方向観が出そうです。下限切ると昨年11月からのサポートが0.7590にあり、上記終値ベースの緑のサポートと一致しています。中期的な豪ドル高を支えているので重要になります。一方で、上限越えれば0.7870、0.8008の抵抗線狙いに入れます。後者はダブルトップになります。少なくとも3角保合いをブレークすればシカゴはポジション醸成を始めてくると思われます。(1豪ドル=0.7754米ドル、5月6日11:00)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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