豪ドル/円、強気の流れ。強い上値抵抗にも注意。中期は強気。
4/28に発表された豪1-3月期のCPI(消費者物価指数)は+0.6%(市場予想+0.9%)、前年比+1.1%(同+1.4%)と市場予想に届きませんでした。また30日に発表された1-3月期のPPI(卸売物価指数)は前期比+0.4%、前年比では+0.2%でした。為替市場はこれらの結果に大きな反応は見られませんでしたが、29日に発表された米1-3月期のGDP速報値が+6.4%となり、成長率自体は予想の範囲内でしたが、個人消費が+10.7%と好調で、バイデン政権による財政拡大政策が期待通り景気刺激策として効果をあげていることが示された格好となりました。これを受けて米10年債利回りが一時1.68%までで上昇しドル買いが優勢となったことから、豪ドルは対ドル、対円で反落する場面がありましましたが、長期金利が軟化したことから、豪ドルも下げ渋る展開となっています。
チャートを見ると、日足は昨年10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れから下抜ける場面がありましたが、現在は上値トライの流れに戻しています。一方で、強い上値抵抗ポイントである84.60-70,85.10-20の抵抗を終値ベースでは上抜けきれておらず、85円台にしっかり乗せて終えるまでは上値余地も拡がり難い状態です。下値も、先週の下値トライの動きの中で83.00-10の抵抗に跳ね返されて反発に転じており、これを割り込んで終えるまでは短期トレンドも大きく変化しません。日足の上値抵抗は前述の84.60-70,85.10-20に、下値抵抗は84.20-30,83.70-80にあります。83.50割れで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなります。21日移動平均線は83.94に、120日、200日線は80.98と78.91に位置しており、短・中期トレンドともに“豪ドル強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足は陰線引けとなりましたが、下値を切り上げる流れを変えておらず、今週は週初から上値余地を探る動きに転じています。現状は、高値圏での揉み合いの域を抜け出していませんが、85.20超えで終えた場合は、強い上値抵抗を上抜けた反動で、上値余地がさらに拡がり易くなります。今週の週足の上値抵抗は83.10-20に、下値抵抗は84.20-30,83.50-60にあります。83.50割れの越週で下値リスクが点灯、83.00割れで終えた場合は、日足、週足の下値抵抗を下抜けることにより、一段の下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は79.86と76.06に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
4/29現在、31週、62週移動平均線は79.86と76.06に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変化が認められない。
オーダー/ポジション状況
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