シカゴポジション(CME)278
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年4月13日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは上記4通貨に関し、総じて小幅の動きに留まりました。4通貨共に米ドル買いとなりました。オセアニア通貨とユーロはドルショートを減らし、円は小幅にロングを積み上げています。結果、オセアニア通貨ではスクエアに近く、まだ方向感が出ていません。一方で円は過去のパターンでは今後ロングを積み増してくる可能性高い流れですが、3月16日締日で一気にドルショートをロング(約4万枚のドルロング)に切り替えており、その週のレンジは108円34銭〜109円36銭ですので非常にロングのコスト悪くなっています。3月中旬以降既に4週間が経過しており、シカゴは押し目を買ってくるのか、ロングを落とすのか見え難くなっています。まず明日の締日でロングを落としたのか、押し目を拾ったのか注目したいと思います。一方で、ユーロも先週までの下押しでユーロロングを積み上げたのか否かを見たいと思います。
シカゴはNZドルのロングを5週続けて減らしています。ネットで2,500枚強のロングですので、スクエアとみて良いかと思います。先週はロング500枚増、ショート1,100枚増で、差し引き600枚のショート増で引き続きネットロング減になっています。前週に続き総枚数では増加しているので、豪ドル同様に将来のトレンド作りの原資となります。チャートを見ると、黒の抵抗線(0.7050)を越えました。従いまして、明日の締日でこの0.7050未満にならないかを確認します。
さて実際の相場は、NZドル安の流れの中で0.70のサポートで止められ、逆にショートカバーから0.7100を回復して終わっています。目先はNZドルが堅調になっていますが、0.7100のサポートを維持することが必要になります。切れてしまうと再度0.7000と0.6940の2つのサポートを試す流れに戻されます。一方で上値は、0.7180〜90に抵抗線があり、一段高狙うにはここを越える必要があります。そして越えた場合でも0.7300〜10の強い抵抗線には止められそうです。(1NZドル=0.7140ドル、4月19日14:20)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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