オーストラリアドル週報(2021年4月第3週)

雇用市場が堅調であることに変わりなく、また、失業率の改善もあり84円台を回復して堅調に推移しています。

オーストラリアドル週報(2021年4月第3週)

豪ドル/円、上値余地を探る動き。85.20超えで終えれば強気へ。中期は強気。

4月15日に発表された豪3月の雇用統計は失業率が5.6%と前月の5.8%から低下し、市場予想の5.7%も下回る改善を示しました。また、雇用者数も+7万700人と、市場予想の+3万5000人を大幅に上回りましたが、内訳を見るとフルタイムが▼2万800人、パートタイムが+9万1500人増とパートタイマーの大幅増加によるものでした。為替相場は、発表直後にフルタイムの雇用者の減少を受けて、対米ドル、対円で小反落しましたが、雇用市場が堅調であることに変わりなく、また、失業率の改善もあり84円台を回復して堅調に推移しています。

チャートを見ると、日足は昨年10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れから3/23の大陰線が下抜けた後、再びこれを抜き返しましたが84.40-50の強い上値抵抗を上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。一方で、4/14の陽線が83.00-10の強い下値抵抗に跳ね返されており、これを割り込んで終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。84.50超えで終えれば上値余地が弱化拡がり易くなります。さらに、85.10-20にある一段と強い抵抗を上抜けて終えれば“豪ドル強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は、84.40-50,84.70-80,85.10-20に、下値抵抗は83.40-50,83.00-10にあります。全て下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯します。21日移動平均線は83.78にあり、若干上抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。しかし、120日、200日移動平均線は80.24と78.26に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。

一方直近の週足は小陰線で終え、前週の上昇を打ち消しましたが、今週は83.00-10の下値抵抗を守り切って反発に転じています。一方で、昨年10月に付けた73.14を基点とするサポートラインからは外れた位置で推移しており、85円台で越週しない限り、下値リスクを残しています。また、83円台を再び割り込んだ場合は下値リスクが高くなります。さらに82.50-60の抵抗を下抜けて越週した場合は80円方向への一段の下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は、84.70-80,85.10-20に、下値抵抗は83.20-30,82.50-60にあります。31週、62週移動平均線は79.29と75.73に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。対ドルでは0.7750-60の抵抗を上抜けて終えれば下値リスクがやや後退。0.78台で終えれば強気の流れに戻します。

豪ドル/円、上値余地を探る動き。85.20超えで終えれば強気へ。中期は強気。

4/15現在、31週、62週移動平均線は79.29と75.73に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変化が認められない。

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