米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)
昨日(14日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容になっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2021年4月5日以前までとなっています。内容的には前回よりも経済は拡大し、物価上昇の地合いは目先残っていると述べています。
(全般的な経済活動)
米国内の経済活動は2月下旬から4月初にかけて緩やかなペースで拡大した。消費支出は強まった。観光業に関する報告はより上昇した。それは春休み、パンデミック関連による制限の緩和、ワクチン接種の増加、色々な要因の中で最近の追加刺激策などに誘発され、レジャー活動や旅行への需要が高まることで起きた。マイクロチップ不足で新車在庫が抑え込まれたが、自動車販売は伸びた。非金融サービスの状況は全般的に改善した。一部は、輸送関連、専門職関連、レジャーや接客への需要の高まりにより支えられている。
広域に亘る供給チェーンの混乱にも関わらず、半数の地域で製造業の活動は一段と拡大した。報告のあったほとんどの地域での銀行業は全体的なローン総額で、控えめな動きから緩やかなペースに拡大が見られた。戸建て住宅の高い需要とタイトな供給に支えられ、価格は一段と上昇した。建築業者はコスト上昇含めて進行中の生産への課題を指摘している。商業不動産や建設は様々である。ホテル、オフィス、小売部門は全般的に弱さが残っている。報告期間中の農業は安定的だった。エネルギー部門の活動は混在している。石炭生産は減少し、一方で、原油やガス掘削は横這いから上昇した。先々の見通しは前回報告よりは楽観的である。これは一部にワクチン接種の加速により拡大している。
(雇用と賃金)
雇用の伸びはこの報告期間中上昇した。ほとんどの地区で、頭数の増加がこれまでの控えめな状況から緩やかなペースとなった。雇用拡大のペースは産業部門によりバラつきあるが、全般的に、製造業、建設業、レジャーや接客関連で最も強かった。雇用には幅広く課題が残っており、とりわけ低賃金や時間給労働者に対してであり、幾つかのケースでは雇用の伸びを抑制している。商業や配送業のドライバーは供給不足が指摘されている。とりわけ専門的で技術をもった小売人が不足している。幾つかの企業はCovid-19が下がったせいで計画的欠勤を指摘している。雇用期待は全般的に強い。賃金の伸びは全般的に緩やかに上昇した。労働者を探すことや雇用継続が難しくなっている製造業や建設業などの産業での賃金圧力が高まっている。幾つかの契約で、着手金の上昇や雇用引き留めや継続のためにボーナスを申し出ていることに言及している。
(物価)
物価は前回報告以降、緩やかに上昇した。多くの地区で緩やかな物価上昇や、幾つかの地区ではより上昇したと述べている。仕入れコストは幅広く上昇した。とりわけ、製造業、建設業、小売、輸送部門である。具体的には金属、木材、食品、燃料価格である。コスト上昇は現行の供給チェーン混乱により一部起因しているが、冬の一時的天候悪化にもよる。また、小売価格の上昇も幅広くみられる。しかし、上昇するコストほどではない。全般的に、この先も物価上昇が続くと見られる。
オーダー/ポジション状況
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