シカゴポジション(CME)274
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年3月16日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週もドル全面高が続く中、象徴的な事はドル円のポジションが一気にドルロングへと切り返しました。ドル円の相場観確定の通常ポジションはネット5万枚が最初の目安ですので、ほぼそれに匹敵する位のひっくり返しになっています。円ロングを38,000枚も減らしたので損切りと思えます。まだ相場観形成(今回はドル高)にはなっていないので、5万枚を数週間越えて推移させるのかをみます。逆にユーロが再度10万枚越えにするかもポイントになります。
シカゴは米ドル全面高の中で、上手くNZドルのポジションを整理してきました。先週はロングを12,600枚減、ショートを1,500枚減、差し引き11,100枚のロング減となり、ネットで6,000枚のロングまで減らしました。総枚数は14,100枚も減少させています。もし米ドル一段高になったとしても、押し目を買うことも、ポジションのひっくり返しも容易になります。シカゴはこれまでNZドル1相場のトレンド期間が22〜23週で、今回はそれを越える30週経過しているので、このままスエクア近くまで減らすことも予想されます。チャートを見ると、赤のNZドル高トレンドラインは0.7090〜0.7540付近にあり、かなりライン下限まで押してきています。豪ドルが下抜いているので、追随する可能性あります。新たなポジションメークの期間入りになりそうです。
さて、実際の相場は、NZドルも最初のサポートを下抜け、現在は0.7300で抵抗線になっています。ここまで戻さないとNZドル高には回帰しません。抵抗線としては0.7190、0.7230、0.7260、0.7300の順にあります。下値は、目先0.7100〜10のサポートが強いいので、底割れしていませんが、ここを切るとかなりの下押しになります。次は大台代わりの0.7000付近まで押しになりそうです。(1NZドル=0.7158ドル、3月22日14:00)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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