南アランド週報:『バイデン氏優勢報道を受けて約8ヵ月ぶり高値圏へ急上昇』(11/7朝)

南アフリカランド円相場は9/24に記録した約1ヶ月ぶり安値6.11円をボトムに反発に転じると、週末(11/6)にかけて、約8ヶ月ぶり高値となる6.62円まで急伸しました。

南アランド週報:『バイデン氏優勢報道を受けて約8ヵ月ぶり高値圏へ急上昇』(11/7朝)

『バイデン氏優勢報道を受けて約8ヵ月ぶり高値圏へ急上昇』

〇南アフリカランド円週央にかけて6.38まで下落するも、南アに友好的なバイデン大統領誕生可能性に反発
〇株式市場の急伸もサポートし8ヶ月ぶり高値6.62まで上昇、6.61前後で越週
〇南ア円テクニカルな強さ残しつつも、ファンダメンタルズの弱さが続伸阻むか
〇米大統領選の結果、貴金属、株式市場動向、南ア指標等注視、南アランド反落がメインシナリオ
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.45ー6.75

今週のレビュー(11/2−11/6)

今週の南アフリカランド円相場は、週初6.44円で寄り付いた後、@新型コロナウイルスの感染拡大(ロックダウン再開懸念)や、A米大統領選挙を巡る先行き不透明感(トランプ氏の巻き返し)が重石となり、週央にかけて、安値6.38円まで下落しました。しかし、一目均衡表基準線をバックに下げ渋ると、B南アフリカに友好的なバイデン新大統領誕生の可能性が高まったことや、C株式市場の急伸を受けたリスクオン相場の再開、D6/10に記録した直近高値6.56円を上抜けたことに伴う短期筋のロスカット、E金価格(ゴールド)の急上昇が支援材料となり、週末にかけて、3/16以来、約8ヵ月ぶり高値となる6.62円まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、結局6.61円前後での越週となっております(日足ベースで7営業日連続陽線)。

来週の見通し(11/9−11/13)

南アフリカランド円相場は9/24に記録した約1ヶ月ぶり安値6.11円をボトムに反発に転じると、週末(11/6)にかけて、約8ヶ月ぶり高値となる6.62円まで急伸しました。この間、一目均衡表雲上下限やボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線及び基準線、200日移動平均線を突破した他、強い買いシグナルを示唆する三役好転や強気のバンドウォークも成立するなど、テクニカル的に見て、「地合いの強さ」を印象付けるチャート形状となっております。

但し、ファンダメンタルズ的に見ると、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感(欧州諸国のロックダウン再開を通じて南アフリカの対欧州向け輸出が打撃を被る恐れ)や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題(電力負荷制限を通じた景気鈍化の悪循環)、B米中対立激化懸念(米中対立リスクは中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済へマイナスの影響。米大統領選挙の結果が正式に確定すれば、米財務省が為替報告書で中国を為替操作国に認定する可能性あり)、C新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(資産現金化需要の高まりを通じて貴金属市場低迷→南アフリカランド下落の波及経路)、D南アフリカ中銀による根強い追加緩和観測など、南アフリカランド売りを想起させる懸念材料も残っています。

以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的な強さを残しつつも、ファンダメンタルズ的な弱さが続伸を阻むシナリオが想定されます。米大統領選挙の結果や、新型コロナウイルスに関する続報、株式市場及び商品市況(特に貴金属市場)の動向、南アフリカの経済指標(11/10の南ア9月製造業生産高、11/12の南ア第3四半期雇用統計など)を睨みながらも、来週は南アフリカランド円相場の反落(一巡後の反落)をメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):6.45ー6.75

注:ポイント要約は編集部

『バイデン氏優勢報道を受けて約8ヵ月ぶり高値圏へ急上昇』

南アフリカランド円日足

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