南アランド週報:『節目6.50トライはひとまず失敗。来週は見切り売りに要注意』(9/19朝)

今週の南アフリカランド円相場は、週初6.34円で寄り付いた後、早々に週間安値6.31円まで下落しました。

南アランド週報:『節目6.50トライはひとまず失敗。来週は見切り売りに要注意』(9/19朝)

節目6.50トライはひとまず失敗。来週は見切り売りに要注意

〇南アランド中銀金利据え置きで一時7/23以来の6.49まで上昇
〇南ア経済を巡る不透明感、南ア中銀による根強い追加緩和観測等脆弱なファンダメンタルズが相場の重石
〇テクニカルには6.50や6.55付近では戻り売り圧力が強まると予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.20ー6.50

今週のレビュー(9/14−9/18)

今週の南アフリカランド円相場は、週初6.34円で寄り付いた後、早々に週間安値6.31円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、@対ドルでのランド買い(米FOMC前後でドル売り圧力が高まる展開)や、A南アフリカ準備銀行(SARB)による政策金利(3.50%)の据え置き(一部では利下げを予想する向きも多かったことから、発表直後はランド買いで反応)が支援材料となり、週末にかけて、7/23以来となる高値6.49円まで上昇しました。もっとも、心理的節目6.50円や、200日移動平均線6.55円をバックに伸び悩むと、引けにかけては再び反落。B対主要通貨での円買い圧力(リスク回避のクロス円売り)や、C短期筋の見切り売り(6.50トライ失敗に伴う失望売り)が重石となり、結局6.40円前後まで値を崩しての越週となっております。尚、今週発表された南ア7月小売売上高(結果▲9.0%、予想▲5.0%)は市場予想を下回る冴えない結果となりました。

南アフリカランド円相場は、8/10に記録した約2ヵ月半ぶり安値5.95円をボトムに反発に転じると、9/18には、約1ヵ月半ぶり高値となる6.49円まで上昇しました。この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや雲上下限を上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転も成立するなど、テクニカル的に見て、「地合いの強さ」を印象付けるチャート形状となっております(但し、今週は心理的節目6.50円や、200日移動平均線6.55円は突破できず反落)。

一方、ファンダメンタルズ的に見ると、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感(先週発表された第2四半期GDPや、今週発表された小売売上高は共に冴えない結果)や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題(電力負荷制限→景気鈍化の悪循環)、B米中対立激化懸念(米中対立先鋭化は中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済へマイナスの影響をもたらす恐れ。11/3の米大統領選に向けて米中関係は一段と悪化する可能性あり)、C南アフリカ国内における新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(9/20にロックダウンレベルが1まで引き下げられることで、感染者が再拡大する恐れあり)、D南アフリカ中銀による根強い追加緩和観測(今週の会合で政策金利は据え置かれるも、次回以降の会合では引き続き追加利下げが織り込まれている状態)など、南アフリカランド売りを想起させる材料が引き続き沢山残っている状況です。

以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的に持ち直しの兆しを見せつつも、ファンダメンタルズ的な脆弱さが続伸を阻むシナリオが想定されます(事実今週も引けにかけて急反落)。新型コロナウイルスに関するヘッドラインや米中対立関連報道、欧米株や商品市況の動向、市場のリスクセンチメント(リスク回避の円買いムードが続くようならランド円にも下押し圧力が加わる展開)を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(脆弱なファンダメンタルズが相場の重石。テクニカル的にも6.50や6.55付近では戻り売り圧力が強まると予想)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):6.20ー6.50

節目6.50トライはひとまず失敗。来週は見切り売りに要注意

南アランド円日足

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