米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表(20/9/17)

昨日、FOMCの金融政策に関する記者発表がありました。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表(20/9/17)

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表

(2020年9月15日・16日開催分)

昨日、FOMCの金融政策に関する記者発表がありました。金利政策についてはエコノミスト予想通りの据え置きになりました。またドットプロットや先々の経済見通しが発表されました。次回のFOMCは11月5日(木曜日)に予定されていますので、大統領選挙後直ぐのFOMCとなります。

(1)FOMC討議内容の記者発表

FRBはこの困難な時期に、米国経済を下支えするためにはあらゆる手段の手立てを使うことを約束する。それによって最大雇用と物価安定目標を促進していく。

Covid-19パンデミックは米国や世界中に、途方もない人的・経済的辛苦をもたらした。経済活動や雇用は最近持ち直しているが、まだ年初の水準よりは低い状態である。一層弱まった需要や著しく低い原油価格が消費者物価を下げている。全般的な金融状況はここ数ヶ月で改善した。一部では経済を下支えし、家計や企業への信用供与を行った政策が反映されている。

経済の道のりは明らかにウィルスの状況如何に掛かっている。進行中の公共健康危害は経済活動、環境、あるいは直近のインフレに重きをなし続け、中期経済見通しにかなりのリスクをもたらしている。

委員会は最大雇用と長期インフレ目標2%を達成することを目指している。長期目標を下回って推移しているインフレ状況に、委員会は暫くの間、2%を緩やかに越えるインフレを達成することを目的にしている。そうすることで、長期に亘り平均2%のインフレや期待インフレが2%の拠り所となるだろう。委員会はこれらの結果が達成されるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する見通しである。委員会はFFレートの目標レンジを0〜0.25%に維持することを決定した。この目標期間は労働市場の状況が達成される水準、すなわち最大雇用及び、インフレが2%に上昇し、暫くの間2%を緩やかに越える軌道に乗ると委員会が査定する水準までの期間である。加えて、今後数ヶ月、FRBは国債や不動債担保債券の保有を増加するつもりである。少なくともスムーズな市場機能や緩和的金融状況を維持する現行の(買入)ペースは行う。これにより、家計や企業への信用の流れを支えることができる。

適切な金融スタンスを査定するため、委員会は引き続き入手する経済見通し情報を監視していく。委員会は、目標を妨げていくリスクなどが高まってきた場合には、適切と思われる金融政策スタンスを調整していく準備をする。委員会の査定は、公衆衛生、労働市場環境、インフレ圧力やインフレ期待、そして金融や国際情勢の進展具合を含め、幅広い情報を勘案していく。

金融政策に賛成:パウエルFRB議長、ウィリアムズ副議長、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロレッタ・メスター、ランダル・クォールズ。

金融政策に反対:ロバート・カプラン、委員会が最近の困難を切り抜けたと確信し、新しい金融政策内に明確に表現されている最大雇用と物価安定目標を達成するまで現在の目標範囲を維持することが適切と予想しているが、委員会はそのポイントを超えてより高い政策金利の柔軟性を保持する。ニール・カシュカリ、コアインフレが安定的に2%に達するまで、現行の目標レンジを委員会が維持することを表示することが適切。
(以上)
 (注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)

(2)経済見通し

(FRB作成の表中の赤い線を記載)

先行き見通しは以下となっています。詳細はFRB作成の添付をご覧ください)

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表

前回6月予想よりはほとんどの項目で改善しています。またGDPは前年比ベースなので、2020年のマイナス幅が縮小していますので、2021年GDPは6月予想より実質約2.5%程度改善見通しになっています。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表 2枚目の画像

(上記出所:FRB HP

尚、ドットプロットは17名中4名がFFレートを利上げ予想しています。残りは0〜0.25%の現行水準と同じ予想になっています。

ドル円は日足ベースで105円10銭サポートを割ってきました。目先は104円68銭〜106円68銭のドル安トレンドラインの下限狙いに入っているようです。既に下限までは残り少ないので、当面はここが切れるか否かとなりそうです。下図は月足チャートです。大きな流れはA(=110円80銭)とB(=91円20銭)の3角保合いです。しかしながら、2015年高値からはE(=102円)との間でも3角保合いとなっています。そしてこの間の104円60銭〜80銭ゾーンであるFまできました。当面はFを切りEのサポートを先に試すのか跳ね返えされるかのとなります。もし切れたらドル安トレンドのC(=97円70銭)、B、そしてD(=85円30銭)が想定されます。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表 3枚目の画像

(2020年9月17日12:40、1ドル=105円05銭)

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る