明日は注目材料が集中、基本はそれにらみか(8/26夕)

26日の東京市場は、「行って来い」。一時ドル買いが進行したものの、前日高値を超えられずに失速、軟落に転じている。

明日は注目材料が集中、基本はそれにらみか(8/26夕)

明日は注目材料が集中、基本はそれにらみか

〇ドル円、一時値を上げたが前日高値106.58越えならず「行って来い」に
〇安倍首相、健康問題等に関し「首相自身が28日にも記者会見を行う方向で調整」と報じられる
〇米中関係、改善傾向にある貿易問題以外では依然として厳しい対立構造続く
〇明日27日の「ジャクソンホール会合」と「米共和党大会」に注目
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ105.70-106.70

<< 東京市場の動き >>

26日の東京市場は、「行って来い」。一時ドル買いが進行したものの、前日高値を超えられずに失速、軟落に転じている。

ドル/円は106.30-35円で寄り付いたのち、当初はドル買い優勢。日中高値である106.55円前後へと一時値を上げた。しかし、ドル高・円安の動きは続かず。前日高値106.58円を超えられなかったこともあり、流れが反転すると結果「行って来い」に。16時現在では、106.35円前後で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「安倍首相の健康不安説」と「米中関係」について。
前者は、「健康不安説」がさらに進む格好で、日経新聞でも「来年9月の任期前退任説」の話が取り沙汰されるような安倍首相の体調について、複数メディアが「健康問題などの話を首相自身が28日にも記者会見を行う方向で調整」と報じ、一部で話題に。また、不安払しょくを後押しするかのように、自民党の甘利税調会長から「首相は任期をまっとうする」、西村再生相も「昨日は普段と変わりない様子だった」と発言していたようだ。

対して後者は、FOXニュースが「カドローNEC委員長は中国の通商合意履行に『満足』との認識示す」などと報じ、貿易問題については米中関係の改善傾向がうかがえたものの、それ以外では依然として厳しい対立構造が続いている。たとえば、中国が実弾演習を行う飛行禁止区域に米軍のU2偵察機が侵入したとして、米国に強く抗議したことが明らかになったうえ、中国外務省はポンペオ国務長官がイスラエル訪問中、「国際社会には『中国共産党の脅威』がハッキリと見えているはず」などと述べたことに反駁。「身勝手な発言と行動及び世論への欺瞞を絶対に許しはしない」と強く批判していた。

<< 欧米市場の見通し >>

今週一週間を通して注目されている材料は、「ジャクソンホール会合」と「米共和党大会」。ともに27日に重要なイベントが集中していることで、それまではやや動きにくい雰囲気かと思われたが、昨日欧米時間を中心にドルが思いのほか買い進まれる展開に。ちなみに、そんなドル買いの背景にについて、NY市場筋のひとりは「日本の政局」、つまり前述した「安倍首相の健康不安説」が取り沙汰されていたと指摘している。こちらについても、引き続き注意を払いたい。

材料的に見た場合、「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルスとワクチン開発」、「米大統領選」など注目要因は依然として目白押し。それらに加え、ここにきて「安倍首相の健康不安説」と「ベラルーシ情勢」も新規要因として注目を集めはじめている。先でも指摘したように今週は27日に重要なイベントが集中、安倍首相の会見は28日とされることからすると、本日はそれらにらみで基本は売買手控えか。ただ、堅調推移をたどる米株高の動きが失速、あるいは反転するようだと為替市場におけるドル買いの流れにも変化を生じる可能性がある。

テクニカルに見た場合、足もとのドルは堅調推移で、106円半ばを一時超える局面も観測されている。ドル高方向へのリスクも感じる足形ながら、大きな意味では月初からの105-107円という2円レンジには依然としてとどまったまま。このあともドルは続伸し、レンジの上限を超えていくのか否かなど、引き続きレンジブレークの方向性とタイミングが注視されている感を否めない。

一方、本日は、7月の耐久財受注などいくつかの米経済指標が発表される見込みとなっている。そのほかでも、米財務省による5年債の入札や、米共和党大会、バーキン・リッチモンド連銀総裁による講演など、何気に注目要因は少なくないようだ。「ジャクソンホール会合」の前日で、価格変動に対する市場筋の警戒感が弱くなっていることもあり、意外に荒れた変動をたどる可能性を否定できないのかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは105.70-106.70円。直近高値であり、フィボナッチポイントにもあたる106.55-60円が最初の抵抗に。抜ければいよいよ107円レベル、月間を通したレンジ上限がターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、昨日「しっかり」と上回ってきた移動平均の21日線が位置する105.90-95円をめぐる攻防に注目。ただし、底堅いイメージで仮に割り込んでも105.45円や105.10円など下方向のサポートは数多い。

明日は注目材料が集中、基本はそれにらみか

ドル円日足

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