オーストラリアの4月小売売上高と貿易収支結果(20/6/4)

4月の小売売上高はほぼ予想通りの▼17.7%になりました。4月貿易収支は予想+75億豪ドルに対し結果は88.0億豪ドルでした。

オーストラリアの4月小売売上高と貿易収支結果(20/6/4)

オーストラリア 4月小売売上高と貿易収支結果(6月4日公表済)

(1)4月小売売上高実績  前月比▼17.7%(予想▼17.9%)

オーストラリア 4月小売売上高と貿易収支結果(6月4日公表済)

4月の小売売上高はほぼ予想通りの▼17.7%になりました。マイナスの要因はコロナウィルスの影響により、物理的に店舗閉鎖やソーシャルディスタンスによる行動制限となっています。特に外食産業や衣料(下記項目別分類をご参照)が大きく足を引っ張っているようです。
上図は豪州統計局作成の月別推移で、緑の棒グラフが前月比、折れ線は1年間分の集計です。3月は食品等の駆け込み需要です。

オーストラリア 4月小売売上高と貿易収支結果(6月4日公表済) 2枚目の画像

主なセクター別内容は(前月比ベース)上記となっています。6業種分類全てでマイナスになりました。また下落幅も凄まじい数値になっています。

(2)4月貿易収支結果+88億豪ドル(予想+75億豪ドル)

オーストラリア 4月小売売上高と貿易収支結果(6月4日公表済) 3枚目の画像

同時刻に発表された4月貿易収支は上の通りとなりました。予想+75億豪ドルに対し結果は88.0億豪ドルでした。3月は従来の+106.02億豪ドル⇒+104.46億豪ドルに若干下方修正され、この分を加味しても+86.44億豪ドルですので、かなり良い数値と言えます。

オーストラリア 4月小売売上高と貿易収支結果(6月4日公表済) 4枚目の画像

相変わらず黒字額は大きくなりましたが、内容は非常に悪くなっています。 前月と比べて輸出は▼11.2%減、輸入は▼9.8%減で、内外需共に縮小しています。
またGDPベースでは2019年2Qは月平均61.3億豪ドル、2020年1Qは同65.58億豪ドルでしたので、まだ4月1ヶ月分ですが、前年比43.5%増、前期比24.2%増で、貿易はGDPに貢献していることになります。

豪ドル対米ドル相場は、2つの指数発表前は0.6908米ドル付近でしたが、予想通りの内容に小動きとなり、時間経過で10〜15ピップス程度緩んでいます。丁度昨日の寄り値0.6896米ドル付近で推移しています。昨日の0.6980米ドルまでは週足で長い上ヒゲを作ろうとしています。但し、今週月曜日の寄り値は0.6656米ドルですので、残り1日半で、丸坊主に近い陽線になるのか、上ヒゲ長い陽線になるのかを注目したいと思います。
(2020年6月4日13:00、1豪ドル=0.6899米ドル)

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