豪ドル/円、74.50超えで終えれば短期トレンドが変化。中期は“弱気”。
20日に発表されたオーストラリア1月の失業率は5.3%に悪化(市場予想5.2%、前月5.1%)しました。就業者数は+13.5千人(市場予想+7.5千人)で、フルタイムの+46.2千人に対してパートタイムの▼32.7千人と内容的にも悪くありませんでしたが、為替市場は失業率の悪化により強く反応し、豪ドル/ドルは上値の重い展開となっています。また、景況感格差や地政学的に見ても新型肺炎ウィルスの影響が軽微とみられるアメリカがリスク回避先となり、安全資産としての米ドルが全面高、アジア圏のリスク地域にある円は急落しており、これに連れて豪ドルは対米ドルで上値の重い展開、対円では小じっかり推移しています。
チャートを見ると、日足は2/3に付けた72.42を直近安値として反転、上昇に転じており、下値を切り上げる流れを維持していますが、74.30-40にある日足の上値抵抗を実体ベースでは上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。日足の上値抵抗は74.30-40、74.90-00に、下値抵抗は73.50-60、73.20-30にありますが、73円台を維持できずに終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日移動平均線は73.79にあり、これを若干上抜けた状態ですが、120日、200日移動平均線は74.22と74.27にあり、上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。
一方週足は、2週連続陽線引けとなり、上値余地を探る動きが継続中ですが、2手ともに上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗して押し戻されて引けており、74.50超えで越週しない限り、下値リスクを残した状態です。74.50超えで越週した場合は短期トレンドが変化して上値余地がもう一段拡がり易くなりますが、この場合でも、2018年1月に付けた89.07を基点として上値を切り下げる流れには変化なく、この週足の上値抵抗が76円台前半にあることから、76.50超えで越週するまでは下値リスクを残します。週足の上値抵抗は74.20-30、74.50-60に、下値抵抗は72.50-60、71.80-72.00にあります。71.80以下で越週した場合は70円方向への新たな下落リスクが点灯します。31週移動平均線は73.86にあり、これを上抜けきれていません。また、62週線は75.71に位置しており中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
豪ドル/円【週足】:2/19現在31週移動平均線は73.86にあり、若干上抜けているが“ダマシ”の可能性を残している。また62週線は75.71にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化ない)
オーダー/ポジション状況
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