トルコリラ円見通し 2月13日夜安値を割り込んで1月17日以降の安値を更新(20/2/19)

2月14日と17日は下げ渋っていたが、2月18日夕刻に18.05円まで下げて安値を更新した

トルコリラ円見通し 2月13日夜安値を割り込んで1月17日以降の安値を更新(20/2/19)

【概況】

トルコリラ円は1月17日高値18.82円から2月3日安値18.07円まで下げてから一旦戻したが、2月13日夜には18.06円まで下げて2月3日安値を割り込んだ。2月14日と17日は下げ渋っていたが、2月18日夕刻に18.05円まで下げて安値を更新した。2月7日深夜の18.07円からわずかずつの安値更新ではあるが、いずれもその後は戻り高値が切り下がって安値更新へ進んでいる。
新型コロナウイルス感染拡大問題によるリスク回避での全般的なドル高に加えてシリア情勢の緊張感がトルコリラへの売り圧力を強めている。ドル円が2月7日以降は109円台後半を中心とした持ち合い程度に止まっているため、トルコリラ円における円高圧力はやや後退しているものの、ユーロドルの大幅下落に見られるようなドル高感が大きな重石となっている。

ドル/トルコリラは2月12日深夜に2019年8月以降の高値を更新し、2月13日高値で6.0686リラへ高値を切り上げた後は新たな高値更新へ進めずにいるものの一段高状態を維持し、2月14日は終値ベースでこの間の高値を更新し、18日は6.0726リラまで高値を更新、終値ベースでも前日比0.32%高でこの間の高値を更新した。
イスタンブール100株価指数は2月13日に前日比0.41%高と上昇して11日から3連騰となったが、2月14日は0.32%安と反落、週明けの17日は0.53%高とやや戻したが、18日は1.01%安と下落している。1月22日高値の後も2月6日高値は戻り高値切り下がりに終わって一段安しており、14日からも戻り一巡により下落再開へ進み始めている印象だ。NYダウや上海総合株価指数が連騰してきたが、世界的な株高が行き詰まってリスク回避感から下げ再開に入るとトルコ株への売り圧力も強まりかねないところだ。

2月19日20時にはトルコ中銀の政策金利発表がある。利下げが続いており、エルドアン政権はインフレ及び政策金利を一桁台とすることを目標としているため、今回も現行の11.25%から10.75%へ利下げされるのではないかと市場はみている。しかし行き過ぎた利下げと市場が受け止めればリラ売り材料となりかねないため、利下げ姿勢を継続しつつも利下げ幅についてはさじ加減が難しいところと思う。

【シリア・トルコ情勢、2月末へ緊張続く】

2月3日にシリアのアサド政権軍がトルコ軍を砲撃、トルコ軍が報復の空爆を行い、2011年からのシリア内戦開始以降で初めての両正規軍同士の大規模軍事衝突となり、その後もシリア・アサド政権軍の攻勢とトルコ軍の反撃が続いてきた。
トルコはシリアの後ろ盾であるロシアと2月17日にこの問題で協議したが、合意に至らずに決裂した。
今年1月12日にロシアとトルコの間で締結された停戦合意は事実上反故とされており、2月16日にはアサド政権軍と呼応したロシア軍による攻撃も見られたが、2月18日も多数のエリアでロシア軍による空爆が続いている。

トルコ国営のアナトリア通信によると、ロシアはシリア政府への支援継続とアサド政権によるシリア北部全域の掌握を主張しているという。これに対してトルコは2018年9月ソチでの合意(非武装地帯設置合意)に基づいて、シリア軍側が撤退しなければ軍事作戦を行うと通告したという。
シリア領域のアレッポ県、イドリブ県が主戦場と化しており、大量の難民。犠牲者も発生している。
トルコ軍がシリア領内に設置している監視所・拠点は2月18日時点で33カ所のうち12カ所がシリア・アサド政権軍によって包囲されているという。
トルコ側は2月末までの交渉姿勢も見せているが、トルコ軍が全面的な反撃に出る場合は中東有事リスクが一挙に拡大しかねず、その際はトルコの株式市場及びトルコリラへの影響も大きなものになりかねないと注意したい。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、2月7日深夜安値から4日目となる2月13日夜安値で直近のサイクルボトムをつけた後は60分足レベルでの三角持合いの様相だったが、18日夕に13日夜安値を割り込んだ。18日深夜へやや戻したものの勢いに欠けて19日午前は軟調な推移となっている。
2月13日深夜の戻り高値をサイクルトップとした弱気サイクルによる下落が継続している可能性と、2月18日夕安値で直近のサイクルボトムをつけたものの18日夕安値を割り込んで連続的な弱気サイクル入りへ進む可能性も考えられる。このため、2月18日夕安値を割り込まないうちは19日夜から20日にかけての反発余地ありとするが、18日夕安値を割り込む場合は連続的な弱気サイクル入りの可能性を優先して21日から25日にかけての間へボトム形成期が長引くのではないかと考える。

60分足の一目均衡表では2月18日夕刻への下落で遅行スパンが悪化、先行スパンからも転落したが、その後も両スパン悪化が続いている。このため、遅行スパン悪化中は安値試し優先とし、遅行スパンが一時的に好転しても18日深夜高値を超えずに再び悪化するところからは下げ再開と考える。

60分足の相対力指数は2月18日夜に50ポイント台へ戻したがその後は失速しているため、既に下げ再開に入っている印象だ。40ポイント割れからは30ポイント以下への低下を伴う下落を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、2月18日夕安値18.05円を下値支持線、2月18日深夜高値18.13円を上値抵抗線とする。
(2)2月18日夕安値を割り込まない内は上昇余地が残るので、2月18日深夜高値を上抜く場合は18.17円から18.20円にかけてのゾーンを試すとみるが、18.20円以上は反落警戒とみる。
(3)18.13円を超えない内は一段安警戒とし、2月18日安値割れからは18.00円前後試しを想定する。18円割れではいったん買い戻しも入りやすいと注意するが、18円割れから続落の場合は17.90円台前半へ下値目処を引き下げる。また18.10円以下での推移が続く内は2月20日午前にかけても安値試しを続けやすいとみる。

【当面の主な経済指標等の予定】

2月19日
 20:00 トルコ中銀政策金利 (現行 11.25%。予想 10.75%)
2月20日
 16:00 2月消費者信頼感指数 (1月 58.8)
2月24日
 16:00 2月景況感 (1月 104.1)
 16:00 2月設備稼働率 (1月 75.5%)

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