豪ドル/円、74円台の上値抵抗を抜け切れない可能性。中期は“弱気”。
11日の議会証言でパウエルFRB議長は新型肺炎ウィルス拡大の影響に対して懸念を示しましたが、マーケットは大きなリスク要因とは受け取らず、米国株式市場は最高値を更新、為替市場もドル全面高となり、リスクオンの動きが強まる中で、豪ドル/円も反発余地を探る動きが継続中ですが、13日、中国湖北省が新型肺炎の感染の拡大を発表したことから、豪ドル円は上値が抑えられる展開となっています。
チャートを見ると、日足は2/3に付けた72.42を直近安値として反転、上昇の流れに転じており、12日には74円台を回復しましたが、74.10-30ゾーンの強い上値抵抗に阻まれて小反落しています。74.50超えで終えた場合は短期トレンドが変化して、上値余地がもう一段拡がり易くなりますが、この場合でも中期的な上値抵抗が76円台にあり、これを上抜けて越週するまでは下値リスクを残します。日足の上値抵抗は74.10〜74.30に、下値抵抗は73.20-30、72.60-70、72.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は74.24、74.12、74.34で収束しており、新たなトレンドを形成する可能性が高くなっていることを示唆しています。
一方直近の週足は、安値圏から寄り付く陽線で続落を食い止めていますが、上ヒゲがやや長く上値トライに失敗した形となっています。今週はこの上ヒゲ部分を試す動きが先行しており、続伸に繋がっていますが、3手前の大陰線の値幅を上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。74円台にしっかり乗せて越週した場合は上値余地がもう一段拡がり易くなりますが、この場合でも、2018年1月に付けた89.07を基点として上値を切り下げる流れには変化なく、この週足の上値抵抗が76.10-20にあることから、これを上抜けて越週するまでは下値リスクにより警戒が必要です。週足の上値抵抗は74.00-10、76.10-20に、下値抵抗は71.80-72.00に週足の抵抗がありますが、これを割り込んで越週した場合は70円方向への一段の下落リスクが生じます。今週の週足の上値抵抗は74.30-40、76.10-20に、下値抵抗は72.40-50、71.80-72.00にあります。31週移動平均線は73.92にあり、これを上抜けきれていません。また、62週線は75.83に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
豪ドル/円【週足】:2/12現在31週移動平均線は73.92にあり、これを上抜けきれておらず下値リスクを残している。また62週線は75.83にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化ない)
オーダー/ポジション状況
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豪ドルには弱材料になっていますが、ポジション的には豪ドル売りの突っ込みは避けた方がベターの様です。
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