トルコリラ週報:『中東情勢に振らされる展開。来週はトルコ中銀の政策会合に注目』(1/11朝)

今週のトルコリラ円相場は、約4ヶ月半ぶり安値圏から急伸する展開となりました。

トルコリラ週報:『中東情勢に振らされる展開。来週はトルコ中銀の政策会合に注目』(1/11朝)

中東情勢に振らされる展開。来週はトルコ中銀の政策会合に注目

今週のレビュー(1/6−1/10)

今週のトルコリラ円相場は、週初18.09円で寄り付いた後、@中東情勢の緊迫化を受けた(米国によるイラン革命防衛隊・ソレイマニ司令官殺害に対するイラン側の報復開始報道)地政学的リスクの高まりと、A上記@を受けた原油価格の高騰(WTI原油は一時65ドル台半ばまで急伸。昨年4/25以来の高値圏)が重石となり、週央にかけて、8/26以来、約4ヶ月半ぶり安値となる18.00円まで急落しました。しかし、ボリンジャーバンド下限付近で下げ渋ると、Bトランプ米大統領による「軍事行使を望まない」との発言(演説の中で平和的解決の可能性を滲ませたことから地政学的リスクが後退)や、Cリスク回避ムードの後退を受けたグローバルな株高、D上記Bを受けた原油価格の急落(1/8高値65.65ドル→1/9安値58.66ドル)が支援材料となり、週末にかけては、12/17以来、約3週間ぶり高値となる18.70円まで急伸しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、結局、18.63円近辺での越週となっております。

来週の見通し(1/13−1/17)

今週のトルコリラ円相場は、約4ヶ月半ぶり安値圏から急伸する展開となりました。この間、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンド、一目均衡表基準線を上抜けするなど、テクニカル的にみて、「地合いの強さ」を意識させるチャート形状となっております。但し、一目均衡表雲下限や、200日移動平均線、12/2高値と12/13高値を結んだレジスタンスラインの突破は阻まれており、一定の「上値の重さ」が残っている点には留意が必要でしょう。

ファンダメンルズ的に見ると、@トルコ経済を巡る先行き不透明感や、A外貨準備急減を受けたリラ安防衛能力への不信感、Bトルコ中銀の追加利下げ観測(※市場やエルドアン大統領による利下げ圧力は根強く、トルコ中銀は来週16日の金融政策決定会合で5会合連続の追加利下げに踏み切るとの見方が広がりつつある。但し、先週発表されたトルコの12月消費者物価指数及び生産者物価指数ではインフレ加速が示されており、仮にトルコ中銀が来週の政策会合で利下げに踏み切った場合は、トルコの実質金利低下を通じて、トルコリラ売りに拍車がかかるシナリオが警戒される)、C経済的な結び付きの強いドイツ経済の先行き不透明感、Dシリアを巡る地政学的リスク、Eロシアからの武器購入やジェノサイド、リビア派兵を巡る米国やNATO同盟国との関係悪化懸念、F中東情勢の緊迫化(米イラン関係の悪化)など、不安材料は山積みです。

以上の通り、トルコリラ円相場は、テクニカル的に「持ち直し」の兆しを見せつつも、ファンダメンタルズ的な弱さが続伸を阻む展開が想定されます。中東情勢はまだまだ予断を許さない不安定な状態であり、また、トルコリラ円相場の上方には多くのレジスタンスも残っていることから、来週はトルコリラ円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週16日はトルコ中銀(TCMB)の政策決定会合が予定されております。市場では利下げと据え置きで予想が二分しており(どちらか一方に織り込めていない状態)、いずれの結果になったとしても、ボラティリティの拡大は避けられず、想定外の値幅拡大に注意が必要でしょう。

来週の予想レンジ(TRYJPY):18.30ー18.90

中東情勢に振らされる展開。来週はトルコ中銀の政策会合に注目

トルコリラ円日足

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