トルコリラ円見通し 19円に乗せるも維持できず、持ち合い続く(19/11/19)

18日夜に19円台を回復したことで高値切り下がり継続からの持ち合い下放れリスクもひとまず軽減した印象だ。

トルコリラ円見通し 19円に乗せるも維持できず、持ち合い続く(19/11/19)

【概況】

中東・シリア情勢一服のなか、トルコリラ円はクロス円全般の動向と新興国通貨動向を見ながらの展開が続いているが、11月15日未明にドル円が108.23円まで下落する過程で18.77円まで下げて10月末からの持ち合いにおける安値を若干更新したが、18.80円割れは11月1日及び11月11日と同様に買い戻され、18日夕刻には英国総選挙情勢における与党優勢報道での英ポンドの急伸によるリスクオン優勢な展開でドル円が109.07円まで上昇する中で19.01円まで上昇した。その後は米中協議を巡る不透明感を助長する米CNBC報道からドル円が反落したために19日未明には18.84円まで反落した。

10月末からの持ち合い中の安値を若干更新したものの切り返したことで、持ち合い相場はひとまず維持された。また10月31日高値以降は戻り高値が切り下がり気味で推移し、14日未明への上昇では19円に届かなかったものの、18日夜に19円台を回復したことで高値切り下がり継続からの持ち合い下放れリスクもひとまず軽減した印象だ。

クロス円及び為替市場全般が米中協議動向の進展待ちであり、楽観報道と悲観報道が交互に繰り返される中で右往左往しているといえるが、その中でもNZドル円とトルコリラ円は比較的落ち着いたレンジでボックス型の持ち合いで推移している印象だ。

【シリア情勢は落ち着いている】

10月23日にトルコが米国提案の恒久的停戦を受け入れ、米国のトルコ制裁が解除されて以降、トルコ関連のシリア情勢はひとまず落ち着いている。11月13日にトランプ米大統領とエルドアン大統領がワシントンで首脳会談を行い、懸案事項は先送りされたものの新たな対立激化の兆候なかった。また停戦合意によりトルコ軍とロシア軍はシリア紛争領域での監視活動を11月1日から開始しているが、11月18日も8回目となる合同監視パトロールを行っている。

ただし、トルコのチャブシオール外相は11月18日に停戦合意条件であるクルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」のシリア北東部からの撤退が進まなければトルコは再び軍事作戦を実施すると述べており、クルド人武装勢力の完全撤退が確認できないうちは再び軍事行動がとられて米国、ロシア、シリアを巻き込んだ中東情勢リスクが強まる火種はくすぶっているといえる。YPGは過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦で米国に協力しているが、トルコ側はテロ組織と見なしており、米国とトルコを緊張させてきた問題でもある。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円60分足

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、11月11日夕刻安値から3日半となる11月15日未明安値で直近のサイクルボトムをつけて強気サイクルに入った。前回サイクルトップの14日未明高値を基準とすれば今回の高値形成期は19日未明から21日未明にかけての間と想定されるのでまだ上昇余地が残るが、サイクルトップ形成は短縮されることもあり、18日夜高値から大きく反落しているため、すでにサイクルトップを付けた可能性がある。

11月19日朝安値18.84円を割り込まないうちは18.95円超えから上昇再開とするが、19日朝安値割れからは弱気サイクル入りとして20日未明から22日未明にかけての間への下落を想定する。


60分足の一目均衡表では19日朝への反落で先行スパンから転落しかけたがその後の反発で先行スパンを上抜き返している。遅行スパンも同様にいったん悪化してから好転しているが、再び悪化しやすい位置にある。19日朝安値割れ回避のうちは上昇余地ありとするが、19日朝安値割れからは両スパンそろって悪化するために遅行スパン悪化中の安値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は18日夜の高値形成時に小規模な弱気逆行(指数のミニダブルトップ)を付けて失速した。40ポイントを割り込んだ後は50ポイントまで戻しているので、60ポイント超えからは上昇再開とみるが、再び40ポイントを割り込むところからは下げ再開とみる。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、11月19日朝安値18.84円を下値支持線、18.97円を上値抵抗線とみておく。
(2)19日朝安値割れ回避のうちは上昇余地ありとし、18.97円超えからは18日夜高値19.01円試しとするが、新たなリスクオン材料でクロス円全般が急伸しない限りは19円台を維持できずに再び反落しやすいとみる。
(3)18.90円以下での推移が続くうちは下向きとし、19日朝安値割れからは15日未明安値18.81円試しを想定する。18.80円以下は反発注意だが、リスクオフ材料を伴ってクロス円全般が急落する場合は18.75円前後まで下値目途を切り下げる。

【当面の主な経済指標等の予定】

11月20日
23:30 10月中央政府債務 (9月 12億3920億ドル)
11月21日  
16:00 11月消費者信頼感 (10月 57.0)
11月25日
16:00 11月景況感指数 (10月 100.9)
16:00 11月設備稼働率 (10月 76.4%)

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