シカゴポジション(CME)199
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2019年10月1日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴのNZドルポジションは、一段とショートを積み上げ、ネットショートの最大枚数を更新しています。先週のポジションはショートを2,900枚積み上げ、ネット42,400枚となりました。但し、総ポジションは3,900枚の減少になっています。また先週の締日は近年では最大の7万8600枚弱の総枚数でしたが、今週は7万4700枚に減ったとはいえ、まだかなりの枚数です。
因みに今年の平均は5万枚程度で、最低は3万1000枚ですからかなりの多さと解ります。内訳はロング3,400枚減、ショート500枚減ですので、ロングの損切りでショートが積み上がったことになります。
チャートを見ると、締日にNZドル安トレンドラインの下限(0.6240〜45米ドル)を付けています。実際のNZドル米ドル相場は、先週のシカゴ締日に0.6260〜0.6460米ドルの横流れ相場を下抜きましたが、翌日に全て戻し、ほとんどヒゲだけの下抜きになっています。先週短期的に0.6240〜0.6425米ドルのNZドル安トレンドラインを形成しているとしましたが、丁度その底値に当たっています。
今週のレンジは0.6220〜0.6405米ドルにあります。このレンジ内の0.6310〜20米ドルに抵抗線があり、今日以降0.6330米ドル以上で終わると、目先はNZドル安の流れが変わり、戻り高値の確認相場になります。この場合は0.6360、0.6390、0.6405〜10米ドルの順にある抵抗線を試す流れになります。逆にこの0.6320米ドルに止められると、再度0.6220、0.6190〜0.62米ドル方向の底値模索になります。シカゴのショートポジションの多さを勘案すると調整の買い戻しに入ってもおかしくありませんが、ショートコストも良さそうなので、積み上げの可能性も否定できません。
(1NZドル=0.6312米ドル、10月7日14:10)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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