豪ドル/円、短期は弱気。70.50円割れの越週で一段の下落リスクが点灯。
10月1日、オーストラリア中銀は政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り0.25%引き下げ、過去最低水準である0.75%に決定しました。為替市場では材料出尽くし感から豪ドルの買戻しの動きが見られましたが、中銀が雇用市場の安定とインフレターゲット達成のために、必要とあれば今後さらに追加金融緩和に踏み切る可能性に言及したことから、豪ドルは対ドル、対円で反落しています。
また、米ISM製造業景況感指数が10年振りの低水準となったことも世界経済の先行きに不透明さが増しており、リスクオフの動きに繋がっています。
チャートを見ると、日足は9/13に付けた74.49を直近高値として上値を切り下げる流れを変えていません。また10/1の陰線が72.60-70にあった下値抵抗を実体ベースでも下抜けており、日足の形状は一段と悪化しています。日足の上値抵抗は72.40-50、72.80-90に、下値抵抗は71.10-20、70.60-70にあります。70.50割れで終えた場合は新たな一段の下落リスクが点灯します。短期トレンドは74円台に値を戻して引けない限り大きく変化しません。21日、120日、200日移動平均線は73.24、74.69と76.28に位置しており、短・中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は小陽線で続落を食い止めていますが、上昇余力の強いものではなく、今週も1日に中銀が利下げを決定した後は一段の下落に繋がっています。週足ベースで見た強い下値抵抗は71.40-50、70.60-70にあり、調整下げに留まる可能性を残していますが、70.50割れで越週した場合は新たな下落リスクが生じて66〜68円方向への一段の下落に繋がり易くなります。今週の週足の上値抵抗は72.80-90、73.30-40にあります。短期トレンドは74円台を回復して越週しない限り変化しません。31週、62週移動平均線は75.51と77.83に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化が認められません。
豪ドル/円【週足】:10/3現在31週移動平均線は75.51に、62週線は77.83にあり、これらを下抜けて、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っている)
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